内装のリフォームにかかる費用はどれくらい? リフォームする部分や範囲別の平均費用、計画から引渡しまでの流れを解説

内装のリフォームと言っても、壁紙の変更といった簡単な工事から、家全体の大規模なリフォームまで、選択肢はさまざまです。
間取りや収納の変更など、リフォームしたい箇所が増えると、費用が気になることもあるでしょう。
この記事では、一般的なリフォーム内容からフルリフォームまでの平均的な費用や、リフォーム時の注意点について紹介します。
目次
そもそも、内装リフォームの進め方とは?

内装リフォームは計画から施工、そして引き渡しまでの流れで行われ、この過程で費用が発生します。ここでは、それぞれのステップをわかりやすく説明します。
1. リフォーム内容を決める
最初に、どの部分をどのようにリフォームしたいかを決めます。
家族や建物を使う人と一緒に話し合い、リビングを広くしたい、キッチンを便利にしたい、などの希望をリストアップしましょう。このとき、参考になる写真や資料を集めておくと、具体的なイメージがしやすくなります。
2. 予算を決める
次に、リフォームにかけられる予算を考えます。
リフォームの内容によって費用が大きく変わるため、あらかじめ相場を調べておくと安心です。たとえば、壁紙の張り替えは10畳で5〜10万円、フローリングの張り替えは10〜20万円くらいが一般的です。
予算が決まると、業者に見積もりを頼みやすくなります。
3.業者を選び、見積もりを取る
予算が決まったら、リフォームをお願いする業者を探します。
複数の業者から見積もりを取り、内容や価格を比べましょう。また、業者の信頼性や過去の実績もチェックしておくことが大切です。
見積もりには、工事内容や材料、工期などの詳細が含まれるので、しっかり確認します。
4. 契約と工事の準備
業者が決まったら、契約を結びます。契約書には、工事内容、費用、工期、支払い条件などが記載されます。
契約後は、工事の準備として近所への挨拶や、工事中に家具や床を傷つけないようにする養生作業を行います。
5. 工事の開始
工事が始まると、まず解体作業が行われます。その後、配線や配管の変更、新しい設備の取り付け、仕上げ作業へと進みます。
工事中は進み具合をチェックし、必要に応じて業者と話し合いましょう。工事が終わったら、最終チェックをして問題がないか確認します。
6. 引き渡しとその後のサポート
工事が終わると、リフォームが完了した空間が引き渡されます。
このときに、最終確認を行い、問題がないかを確認します。引き渡し後に何か問題が起きた場合は、業者に連絡してサポートを受けることができます。
このように、計画的に進めることで、満足のいくリフォームができます。
内装リフォームの種類と費用の相場は?

内装リフォームの費用相場は、リフォームの種類や内容によって大きく異なります。
以下に、一般的なリフォーム内容からフルリフォームまでの平均的な費用をまとめました。
リフォーム内容 | 費用相場 |
壁紙(クロス)張り替え | 5〜10万円(10畳程度) |
フローリング張り替え | 10〜20万円(10畳程度) |
間仕切り設置 | 8〜25万円 |
間仕切り撤去(リビング拡張) | 40〜90万円 |
収納リフォーム | 10〜35万円 |
和室から洋室へのリフォーム | 40〜100万円 |
キッチンリフォーム | 60〜150万円 |
トイレリフォーム | 20〜50万円 |
お風呂・浴室リフォーム | 50〜150万円 |
洗面所リフォーム | 20〜50万円 |
フルリフォーム | 500~2,000万円 |
壁紙(クロス)張り替え
壁紙の張り替えは、部屋の雰囲気をガラッと変えられる簡単なリフォームです。施工期間が短いので、気軽に部屋をリフレッシュすることができます。
壁紙にはいろいろなデザインや色があり、最近では消臭や調湿機能を持つタイプもあります。部屋の使い方や好みに合わせて選ぶのがポイントです。
費用は、面積や選ぶ壁紙の種類によって変わりますが、10畳の部屋であれば5〜10万円程度が目安です。
フローリング張り替え
フローリングの張り替えは、床を新しくして部屋の雰囲気を変えるリフォームです。無垢材や複合フローリングなど、いろいろな種類があります。
無垢材は自然の風合いが魅力ですが、価格が高く、メンテナンスが必要です。一方、複合フローリングはコストパフォーマンスが良く、耐久性にも優れています。
施工方法には、古い床の上に新しいものを重ねる「重ね張り」と、古い床を剥がして新しいものを貼る「張り替え」があります。
10畳の部屋なら、10万円〜20万円程度が一般的な費用です。
間仕切り設置

間仕切りを設置すると、広い部屋をいくつかのスペースに分けることができます。
間仕切りには、壁を作る方法とパーテーションを使う方法があります。壁を作ると音が遮られ、プライバシーを守れますが、工事が大掛かりになることがあります。
パーテーションは移動できるので、使い方に応じて簡単にスペースを変えられます。
費用は設置する壁の種類や面積によって異なりますが、8〜25万円程度が目安です。
間仕切り撤去(リビング拡張)
間仕切りを撤去して、部屋を広くすることもできます。最近では、リビングとダイニングの間仕切りを取り除き、広い空間を作るリフォームが人気です。
工事は短期間で済むことが多いですが、撤去後の壁や床の補修も必要です。
費用は家の構造や壁の種類、面積によって異なり、40〜90万円程度が相場です。
収納リフォーム
収納リフォームは、家族や社員が増えたり、物が増えたときに室内を効率的に整理するためのリフォームです。
クローゼットの設置や壁面収納の追加、階段下のスペースを活用するなどいろいろな方法があり、10〜35万円程度が一般的な費用です。
和室から洋室へのリフォーム
和室には畳や襖がありますが、洋室にするとフローリングやドアに変更できます。
このリフォームでは、床材の変更に加えて、壁や天井の仕上げも必要です。また、押し入れをクローゼットにするのも一般的です。
断熱性能の向上や照明の変更も同時に行うことがあり、費用は変更箇所の多さによって異なりますが、相場は40〜100万円程度です。
キッチンリフォーム

キッチンリフォームでは、システムキッチンの交換、収納の増設、レイアウトの変更などがおこなわれます。
費用は選ぶキッチンの種類や工事の内容によって変わりますが、60万円〜150万円程度が相場です。
トイレリフォーム
トイレリフォームでは、古いトイレを新しいものに替えたり、壁紙の張り替えや手洗い器の設置などを行います。
費用はトイレの種類や工事の内容によって異なり、20万円〜50万円程度が相場です。
お風呂・浴室リフォーム
お風呂や浴室のリフォームには、ユニットバスやジャグジーなどさまざまな選択肢があり、デザインや機能性も豊富です。また、断熱性能を良くすることで、冬場の寒さも軽減できます。
費用は浴室の種類や工事の内容によって変わりますが、50万円〜150万円程度が相場です。
洗面所リフォーム
洗面所のリフォームでは、収納力が高く機能性に優れた洗面台の設置や、デザイン性の高い洗面所への改装が人気です。
費用は洗面台の種類や工事の内容によって異なり、20万円から50万円程度が相場です。
フルリフォーム
フルリフォームは、家全体を新しくする大規模なリフォームです。
内装だけでなく、外装や設備の更新も行い、エネルギー効率の向上や耐震性の強化を同時に進めることが多いです。
費用は家の大きさやリフォームの内容によって異なりますが、500万円以上が相場です。
リフォームの費用は、どんなリフォームをするかや、家の種類によって変わります。そのため、ここに書いてある費用はあくまで目安として参考にしてください。
とくに、戸建てとマンションでは、工事の難しさや使う材料、工事の大きさによって費用が違うことがあります。
内装をリフォームするタイミングはいつ?
リフォームを行うタイミングについて悩んでいる方も多いですが、一般的には次のような場合にリフォームが行われることが多いです。
築年数の節目

築年数の節目は、リフォームを考えるうえで大切なタイミングです。とくに築10年、15年、20年といった節目は、建物の設備や内装が劣化し始める目安と言われているため、点検やリフォームが必要になります。
たとえば、築10年を過ぎると水回り(トイレやキッチン)の設備に不具合が出やすく、築20年を超えると、全体的な老朽化が進み、間取りの変更や大規模なリフォームが必要になることが一般的です。
家族構成や利用者数の変化
建物の使い方が変わるときは、リフォームを検討する大きな理由になります。
たとえば、子供が生まれた場合や、子供が独立した場合、または両親と同居することになった場合などです。オフィスで言えば、従業員が増えた場合も同じように、使い方が変わります。
こうした変化に合わせて、間取りの変更や部屋の用途の見直しが必要です。
具体的には、子供部屋や新しい会議スペースを作るための仕切りを設置したり、バリアフリー化を進めるためのリフォームなどがあります。
設備の故障や劣化
設備が故障したり劣化した場合も、リフォームを行うべきサインです。
とくに水回り(キッチン、浴室、トイレ)や電気設備は、使用頻度が高く、劣化が早いです。たとえば、給湯器が壊れたり、トイレの水漏れが発生した場合には、すぐにリフォームを考えるべきです。
また、見た目の劣化だけでなく、機能的な問題が出た場合も、リフォームのタイミングです。故障を放置すると、さらなる損傷や不便が生じることがあるので、早めに対処することが大切です。
ライフスタイルの変化
ライフスタイルの変化も、リフォームを考える重要なタイミングです。
たとえば、リモートワークの普及にともなって、在宅勤務用のスペースを作るために部屋のレイアウトを変更したり、趣味の部屋を作るためにリフォームをすることが増えています。
省エネを意識してオフィスの設備を新しくすることも、ライフスタイルの変化に合わせたリフォームのひとつです。
定期的なメンテナンス

内装は日常的に使われるため、汚れや傷みがたまりやすいです。とくに壁紙や床材は、10年を目安に交換を考えることが一般的です。また、畳の場合は、3〜5年で表替えを行うことが推奨されています。
定期的にメンテナンスを行うことで、住宅の寿命を延ばし、快適な住環境を保つことができます。劣化を放置すると、大規模な修繕が必要になることがあるので、早めの対処が重要です。
内装をリフォームする際の注意点

ここでは、内装リフォームを検討している方が覚えておくと良いポイントを紹介します。
予算を設定し、超えないようにする
内装リフォームをする際、最初に大切なのは予算を決めることです。
リフォームにはかなりの費用がかかるため、事前に明確な予算を立てることが欠かせません。たとえば、以下の点を参考にして予算を決めることをおすすめします。
1. リフォームの目的と範囲を明確にする
まず、リフォームの目的をはっきりさせて、どの部分をどの程度リフォームするかを決めます。これにより、必要な費用の見積もりがしやすくなります。
2. 予算の上限を設定する
リフォームにかけられる最大予算を決めます。現金で支払うのか、ローンを使うのかも考え、無理のない範囲で金額を決めましょう。
3. 費用相場を調べる
リフォーム内容に合った費用相場を調べて、だいたいの金額を確認します。これをもとに予算やリフォームの範囲を調整しましょう。
4. 補助金や減税制度を活用する
自治体や国の補助金制度があれば、利用できるものを調べて予算に組み込みましょう。これを使うと、実質的な負担を軽くできます。
5. 業者とのコミュニケーションを大切にする
リフォームの内容や予算がある程度決まっていれば、業者からの提案をスムーズに受けられます。この際に、複数の業者から見積もりを取り、比較して決めることも大切です。
また、予算には予備費も含めておくことをおすすめします。リフォーム中に予期しない追加工事や材料費の変動があることを考慮しておくと安心です。
予算を超えてしまうと後々生活に影響が出ることがあるため、計画的に進めることが大切です。
信頼できる業者を選ぶ
リフォームを成功させるためには、信頼できる業者を選ぶことが大切です。業者を選ぶ際には、これまでの施工実績や評判をしっかり確認しましょう。
インターネットで口コミや評価を調べたり、友人や知人におすすめの業者を聞いたりすると、信頼性の高い業者を見つけやすくなります。
また、見積もりは複数の業者から取りましょう。それぞれの工事内容や価格を比較し、自分に合ったプランを選ぶことが大切です。
見積もりの際には、工事の詳細や使用する材料についても詳しく説明を受け、納得できるプランを選ぶようにしましょう。
気になる点を事前に相談する
リフォームを始める前に、気になることや希望を業者にしっかり伝えておくことが大切です。
リフォームは一度行うと長く使うものなので、細かな要望や不安も事前に相談しておくことで、より満足のいく仕上がりになります。たとえば、デザインや色、機能について具体的に伝えると、業者はその希望に沿った提案をしてくれます。また、工事中に起こり得る問題についても、事前に話し合っておくことで、工事がスムーズに進むでしょう。リフォーム後の生活を快適にするためにも、業者とのコミュニケーションを大切にしてください。
工事を始める前に、気になる点や希望を業者にしっかりと伝えることが大切です。
リフォームは一度行うと長期間使用するため、細かい要望や不安を事前に相談しておくことで、より満足のいく結果を得ることができます。
たとえば、デザインや色合い、機能性についての希望を具体的に伝えることで、業者はそれに基づいた提案を行うことができます。
また、工事中に発生する可能性のある問題についても、事前に話し合っておくことで、スムーズに進行することが期待できます。
リフォーム後の生活を快適にするためにも、コミュニケーションを大切にしましょう。
工事後もメンテナンスは必要
リフォームが終わった後も、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。新しくした内装を長持ちさせるためには、普段の掃除や点検が欠かせません。
とくに水回りや床材は汚れや劣化が進みやすいため、定期的に清掃をし、必要に応じて補修も行うことが大切です。
業者によっては、アフターサービスを提供しているところもあるので、工事後の点検やメンテナンスについて確認しておくと良いでしょう。
定期的なメンテナンスを行うことで、リフォームした部分の劣化を防ぎ、快適な住環境を保つことができます。
リフォーム後のケアを怠らず、長く美しい状態を保つように心がけましょう。
さいごに
リフォームは大きな投資となりますが、家の使い勝手や快適さを向上させるためには、とても価値のある選択です。
費用や計画をしっかりと把握し、慎重に進めることで、納得のいく結果を得ることができます。
理想の住まいを実現するために踏み出す一歩として、ぜひこの記事で紹介した内容を参考にしてみてください。
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