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更新日時:2025年4月28日

内装解体工事の基礎知識と進め方|費用目安や解体範囲、準備〜引き渡しの流れ、信頼できる業者選びのコツをくわしく紹介

アイキャッチ画像

内装解体工事は、退去やリニューアルに合わせて必要になることが多いですが、進め方や注意点がわかりにくいと感じる人もいます。
けれども、基本となるポイントを押さえておけば、トラブルや思わぬ追加費用を防ぎ、スムーズに工事を進められるでしょう。

この記事では、費用の目安や工事の流れ、準備段階で確認しておきたいポイントをわかりやすくまとめました。
また、信頼できる業者の選び方や、役立つチェックリストについてもくわしく紹介しています。これから内装解体を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

内装解体工事ってなに?

内装解体工事は、お店やオフィスの退去、リフォームのときによく行われます。まずはその基礎知識を紹介します。

内装解体工事の定義と目的

内装解体とは、建物の柱や梁、床などの骨組みを残したまま、仕上げ材や設備だけを取り外して内部を空っぽにする工事をいいます。店舗やオフィスを退去するときの「原状回復」や、大きなリフォームの前に行う「スケルトン化」などが主な目的です。
オフィスやテナントを借りている場合、契約満了や移転に合わせて行うことが多く、対象となる業種は居酒屋、美容室、アパレルショップなどさまざまです。

スケルトン工事と原状回復工事の違い

この2種類の工事は、それぞれ工事の範囲や目的が違うため、しっかり理解しておくことが大切です。

スケルトン工事とは

スケルトン工事現場の画像

スケルトン工事とは、建物の柱や梁などの構造部分だけを残し、それ以外の内装や設備をすべて撤去する工事のことです。天井や壁、床、間仕切り、照明、空調設備、配管、電気配線など、内装に関わるものはすべて取り除かれます。
この工事が終わると、建物はコンクリートむき出しの状態に戻ります。

スケルトン工事は、次のような場面で行われることが多いです。

■ 入居時にスケルトン状態だった物件を退去するとき
■ 新しいテナントが自由に内装を作れるようにするとき
■ 建物全体をリノベーションや用途変更する予定があるとき

スケルトン工事のメリットは、次に使う人が内装を自由に設計できる点にあります。また、古くなった設備を一度リセットできるため、トラブル防止にも役立つでしょう。
一方で、費用が高くなりやすく、工事期間も長くなる傾向があります。工事中は騒音や振動が発生するため、近隣への配慮も欠かせません。

原状回復工事とは

原状回復工事後の画像

原状回復工事とは、賃貸物件を退去する際に、入居時の状態に戻すための工事のことです。入居者が設置した間仕切りや設備、内装などを撤去し、必要に応じて修理や清掃も行います。
ただし、もともと備わっていた設備や内装は、基本的にそのまま残すことになります。

原状回復工事では、次のような作業が行われます。

■ 入居者が取り付けた内装や設備の撤去
■ 照明や空調設備の取り外し
■ 電気や通信の配線撤去

居抜き物件の場合は、入居時にすでにあった設備や内装を残しておくよう求められることもあります。そのため、賃貸契約書の内容をしっかり確認し、オーナーとの話し合いを丁寧に進めることが大切です。

解体工事の範囲はどこまで?

解体工事では、すべてを壊していいわけではありません。どこまで撤去できるのか、事前にきちんと確認することが大切です。

撤去できる部分と残すべき構造

解体できるのは、壁紙や床材、天井材、造作棚、照明、エアコンなど、あとから取り付けたものに限られます。
一方で、耐力壁や梁、共用ダクトといった建物を支える部分は、勝手に壊すことができません。

また、電気や給排水の元栓の位置によっては、撤去作業が途中までしかできない場合もあります。とくに、元栓をほかの建物と共有していたり、元栓の位置が適切でなかったりすると、作業に制限がかかることがあるでしょう。
そのため、解体工事を始める前に必ず元栓の場所を確認し、必要な手続きを早めに進めておくことが重要です。

貸主との協議、契約で確認

貸主と解体工事について協議している画像

解体工事の範囲を決めるには、「貸主と借主の合意」が絶対に必要です。
契約書に細かい決まりが書かれていない場合は、次に入るテナントの業種やビル管理規約を参考にして、どこまで壊すかをきちんと書面で取り決めましょう。

あわせて、ライフラインの停止時期や、夜間工事ができるかどうか、残しておく設備の扱いなども事前に話し合っておくと安心です。
こうした確認をしっかり行うことで、後からのトラブルを防ぐことができます。

内装解体工事の費用相場はどれくらい?

内装解体工事にかかる費用は、物件の種類や条件によって大きく変わります。まずは、一般的な費用の目安を知っておきましょう。

坪単価・物件別の費用相場

内装解体工事の費用は、物件の種類広さ場所などによって違いがあります。ここでは、物件ごとの坪単価の目安を紹介します。

マンション:1.5万円〜3.0万円/坪

一人暮らし向けマンション(25㎡、約7.5坪)なら、10万円〜25万円くらいが目安になります。

オフィス・事務所:1.4万円〜3.4万円/坪

高層階かどうか、エレベーターの有無、天井の高さ、床材の種類によって費用が変わりやすいです。

飲食店:1.5万円〜4.0万円/坪

厨房機器や排気ダクト、グリーストラップなどの撤去が必要なため、費用は高めになる傾向です。

美容室・エステサロン:1.5万円〜4.2万円/坪

シャンプー台や造作家具、給排水工事などが複雑なため、費用が上がりやすいです。

また、坪数が増えると合計金額は上がりますが、坪単価は少し下がる傾向があります。地域別に見ると、関東エリアは全国平均よりも高く、4.5万円/坪前後が相場です。
とくに都市部の飲食店や美容系店舗は設備が多いため、単価が高くなることがよくあります。

なお、上記の坪単価には「解体作業費」「産業廃棄物処理費」「残置物撤去費」「諸経費」など、必要な費用がまとめて含まれています。詳しい費用内訳については、次の「見積書の読み方と費用内訳」で説明します。

見積書の読み方と費用内訳

電卓を使って見積もりを計算している人の画像

内装解体工事の見積書は、主に次の4つの項目で構成されています。

1. 解体工事費

建物の内装や造作物を撤去するための費用です。人件費や重機を使うための費用などが含まれます。

2. 産業廃棄物処理費

解体工事で出た廃材を適切に処分するための費用です。廃材の量や種類によって金額は変わります。

3. 残置物撤去費

家具や家電、什器など、建物に残った不要品を撤去・処分するための費用です。

自分で処分できるものをあらかじめ片付けておけば、費用を安く抑えることができます。

4. 諸経費

仮設工事費(足場や養生シート設置)、各種申請にかかる書類作成費、近隣挨拶の費用など、さまざまな関連費用をまとめたものです。

予算を抑えるためのポイント

内装解体工事の費用は、面積や造作の複雑さ、高層階かどうか、夜間工事の有無、残置物の量、特殊建材(アスベスト・フロンガス)の有無などによって大きく変わります。
とくにアスベスト除去が必要な場合は、通常の1.5倍〜2倍に費用が上がることもあるため、事前確認が欠かせません。

費用を少しでも抑えるためには、次の工夫が役立ちます。

残置物を自分で処分する

什器や備品、不要な家電などは、自力でリサイクルショップやフリマアプリを活用して処分するとよいでしょう。

3社以上に相見積もりを取る

同じ条件で複数社に見積もりを依頼すると、価格や作業内容に違いが出ることがあります。実際に、相見積もりで約25%費用を削減できたケースもあるため、比較検討は必須です。

工期に余裕を持たせる

短期間での解体依頼は追加料金がかかりやすいです。余裕を持ったスケジュールを組むことで、割増費用を避けることができます。

自治体の補助金を活用する

内装解体が新しい事業やリニューアルに関連している場合「中小企業新事業進出補助金」などが使えることがあります。

また、空き家解体に使える自治体の補助金制度もあります。申請には事前手続きが必要な場合が多いため、早めに各自治体のホームページなどで確認しておきましょう。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構 中小企業新事業進出補助金

工事の準備から引き渡しまでの流れ

内装解体工事をスムーズに進めるには、事前の準備がとても重要です。ここでは、工事開始前から引き渡しまでの一般的な流れを紹介します。

着工前の準備スケジュール

内装解体工事を順調に進めるためには、しっかりとした準備が欠かせません。とくに賃貸物件の場合、契約内容の確認や貸主への連絡、解体業者選び、近隣への挨拶など、やるべきことがたくさんあります。

実際のスケジュールは契約によって少し変わることもありますが、一般的な目安は次のとおりです。

退去6か月前:契約書を確認し、貸主に退去の意向を伝える
4か月前:解体業者の候補をリストアップし、現地調査を依頼する
3か月前:相見積もりを取り、業者を決定する。あわせて近隣への挨拶も始める
1か月前:残置物を撤去し、電気・ガス・水道などのライフライン停止手続きを行う

解体当日の流れ

解体工程のフロー図

工事当日は、事前の計画に沿って作業が進みます。安全対策も忘れずに行いながら、慎重に作業を進めることが求められます。

解体当日の作業工程

共用部の養生設置:エレベーターや廊下など、建物の共用部分を保護するために養生を行います。
内装材の撤去と分別:天井・壁・床材などを取り外し、素材ごとに分けて処理します。
産業廃棄物の搬出:分別した廃材を、決められた方法で現場から運び出します。
清掃:作業中に出たほこりやゴミをきれいに掃除して、現場を整えます。
足場・養生の撤去:設置していた足場や養生を、安全に取り外します。
立会い引き渡し:施主が立ち会って最終チェックを行い、工事の完了を確認します。

安全対策のポイント

粉じん対策:作業中は低騒音の工具と集じん機を併用し、できるだけ粉じんが出ないように工夫します。
近隣への配慮:工事前に近隣住民へ挨拶をして、作業時間帯や騒音についてあらかじめ説明します。
作業員の安全教育:作業を始める前に危険予知活動(KY活動)を行い、事故を防ぐ意識を高めます。
養生の徹底:養生シートや防音パネルをしっかり設置し、周囲への影響を最小限に抑えます。

業者選びで失敗しないためのポイント

内装解体工事をスムーズに進めるためには、信頼できる業者を選ぶことが大切です。ここでは、業者選びで失敗しないためのポイントをまとめました。

業者選定で確認すべき許可・保険

解体工事を安全に、そして法律を守りながら進めるためには、業者が次の許可や保険に入っているかを確認する必要があります。

建設業許可(解体工事業):請負金額が500万円以上の解体工事を行うために必要な許可です。
解体工事業登録:請負金額が500万円未満の解体工事に必要な登録です。
産業廃棄物収集運搬業許可:解体で出た廃棄物をきちんと処理するために必要です。
労災保険:作業中の事故に備えて、労災保険に入っていることが求められます。
損害賠償保険:工事中に起こるかもしれない事故やトラブルに備えるための保険です。

これらの許可や保険をきちんと持っているか確認することで、安心して工事を任せられるでしょう。
また、施工実績や現場写真を公開している業者は、信頼度が高いと判断しやすくなります。

見積もりを比較する

業者を選ぶときは、見積内容をしっかり比較することが大切です。とくに次のポイントをチェックしましょう。

項目の明確化:仮設工事費、解体工事費、廃材運搬費、設備撤去費などがはっきり分かれて記載されているかを確認します。
単価の根拠:それぞれの費用に、納得できる説明や根拠があるかも見ておきましょう。
追加費用の有無:見積書に含まれていない追加費用が発生しないか、事前に確認しておくと安心です。たとえば、アスベスト除去フロンガス入り設備の撤去、夜間作業や短期間での作業、厨房機器や配管などの撤去には、追加料金がかかることがあります。

また、見積もりを取るときは、質問への対応が早くて丁寧かどうかもチェックしましょう。専門用語ばかり使わず、わかりやすく説明してくれる業者なら安心して任せられます。

内装解体前に依頼者がやるべきチェックリスト

初めての内装解体でも安心して進めるために、事前に次のポイントを確認しておきましょう。

◻︎ 契約書に退去時の原状回復について明記されているか
◻︎ 業者の許可証や保険加入を確認したか
◻︎ 残置物を自分で処分したか
◻︎ 見積もりを3社以上から取ったか
◻︎ 自治体の補助金や申請が必要か調べたか
◻︎ 近隣への挨拶と工事案内を配布したか
◻︎ 解体する範囲と残す設備を業者とすり合わせたか
◻︎ 電気・ガスの停止手続きを済ませたか
◻︎ インターネットや電話回線の解約、移設手続きを行ったか

さいごに

内装解体工事を成功させるためには、事前準備と信頼できる業者選びがとても重要です。
この記事で紹介した流れやチェックポイントを押さえておけば、初めてでも安心して進められるでしょう。

当社では、内装解体後のリニューアルや改装にも柔軟に対応しています。店舗やオフィスの改装、退去後の内装工事を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。

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