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更新日時:2025年11月12日

オフィスの内装工事ガイド|基本の種類・進め方・費用のめやすを解説

オフィスの内装工事 アイキャッチ画像

会議室を増やしたい、ネット環境を整えたい、受付の印象をもっと良くしたい。そんなふうにオフィスを変えたいと考える人は多いと思います。
でも実際には情報が少なく、何から手をつければいいのか悩んでしまうこともありますよね。

大事なのは、やることを「種類」「流れ」「費用」に分けて整理することです。
この3つを意識するだけで、内装工事の全体像が見えやすくなります。結果的に、無駄な出費や手戻りも防ぐことができるでしょう。

この記事では、内装工事の種類や進め方、費用のめやす(坪単価)、レイアウトの考え方、業者の選び方までをわかりやすく紹介します。
初めての人でも全体の流れがつかめる内容なので、今日から社内で話し合いを始めるきっかけにしてみてください。

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オフィスの内装工事にはどんな種類がある?

改装前のオフィスの画像

オフィスの使い心地は、「建築」「電気」「空調や水まわり」「ネットインフラ」「防災・セキュリティ」がうまくかみ合うことで決まります。
どの工事がどんな役割を持つのか、どこから手を入れると効果が出やすいのかを理解しておくと安心です。

参考:内閣人事局 オフィス改革ガイドブック

壁・天井・床の工事

壁や天井、床は、音・光・動線を整えるための基本の土台です。たとえば「間仕切り」を変えるだけで、静かに集中できるスペースをつくることができます。
天井は照明や空調の通り道にもなるため、高さや素材によって圧迫感が変わります。
床を二重構造にして配線を隠すと、将来のレイアウト変更も簡単です。

こうした土台が整うと、あとから行う電気やネット工事にも無駄が出にくくなります。

まず決めておくこと

■ どんな空間にしたいのか、目的を明確にしておく
■ 壁や床の素材は、見た目だけでなく掃除や補修のしやすさも考える
■ 天井の高さや照明の位置が圧迫感や明るさにどう影響するかを確認する
■ 配線や空調のルートを意識して、後からの変更を減らす
■ 防音や断熱など、快適さにつながる性能もあわせて検討する

電気・照明の工事

電気まわりの整備は、安全と働きやすさのどちらにも欠かせません。
コンセントの位置が遠かったり、照明が暗かったりすると、毎日の作業で小さなストレスが積み重なります。
さらに、電源容量が不足しているとパソコンや複合機を増やしたときにブレーカーが落ちるおそれもあります。
照明は明るさだけでなく、光の向きや色によっても印象が大きく変わるため、慎重に選ぶことが大切です。

まず決めておくこと

■ コンセントやLANの位置をどこに設けるかを決めておく
■ 使用する電気機器の数と容量をあらかじめ把握しておく
■ 会議室や執務エリアなど、場所ごとに照明の明るさを変えるかを考える
■ 照明スイッチの位置やゾーニングを整理しておく
■ 省エネや人感センサーなど、将来の運用コストも意識しておく

空調・水まわりの工事

空調や換気は、オフィスの快適さを左右する大切な要素です。
席によって暑さや寒さが違うと、集中しづらくなることがあります。エアコンの吹き出し方向や風量を調整するだけでも、体感温度が変わるものです。
また、給湯室や洗面台の位置を見直すと、日々の使いやすさが高まります。

空気と水まわりの環境を整えることは、働く人の健康にもつながる重要な工事といえるでしょう。

まず決めておくこと

■ 空調のゾーンをどこで分けるかを決めておく
■ 換気口や吹き出し口の位置を確認しておく
■ エアコンの容量が部屋の広さに合っているかをチェックする
■ 水まわりの配置と動線を合わせて考える

ネット・電話の配線工事

ネットワーク環境は、オフィスの「見えない生命線」です。通信が不安定だと、オンライン会議やデータ共有に支障が出てしまいます。
配線を床下や天井裏に通しておくと、見た目がすっきりするだけでなく、トラブル時の確認も簡単になります。快適に働くためにも、電話回線やWi-Fiの配置を工夫しましょう。

まず決めておくこと

■ 回線の種類と速度をあらかじめ確認しておく
■ LANや電源の差し込み口をどこに設けるかを決めておく
■ Wi-Fiアクセスポイントやルーターの位置を図面上で整理する
■ 通信機器の熱対策とメンテナンススペースを確保しておく

防災・セキュリティに関する工事

防災やセキュリティは、社員の安全を守るために欠かせない工事です。火災報知器や避難サイン、非常灯の点検に加え、入退室管理や防犯カメラの設置も大切です。
安全に働ける環境を整えることで、従業員の信頼が高まり、企業全体の印象も良くなります。

まず決めておくこと

■ 消防や建築に関する法令に適合しているかを確認しておく
■ 非常口や避難経路をふさがないレイアウトにする
■ カードキーや監視カメラなど、必要なセキュリティレベルを決めておく
■ 点検やメンテナンスをどの頻度で行うかを決めておく

オフィスの内装工事はどう進めるの?

オフィス改装の打ち合わせを行う従業員の画像

内装工事は、順序を追って進めることで失敗を防げます。焦らずに、まずは全体の流れをつかむことが大切です。
ここでは、初めてでも無理なく進められる5つのステップを紹介します。

1. やりたいことを整理する

最初のステップは、「どんな職場にしたいか」を言葉にすることです。たとえば「明るく開放的にしたい」「静かに集中できるスペースを増やしたい」など、できるだけ具体的に書き出してみましょう。
今の不満点や困っていることも一緒に整理すると、工事の目的がはっきりしてきます。方向性を早い段階で決めておくと、打ち合わせや見積もりの比較もスムーズに進められるでしょう。

2. 相談する内装工事業者をしぼる

つぎに、どの会社に相談するかを選びます。候補は多くても3社ほどに絞るのがおすすめです。実績や得意分野、担当者の対応を見ながら、話しやすい相手を選びましょう。
価格だけで決めるのではなく「説明がわかりやすいか」「質問にすぐ答えてくれるか」など、信頼できるかどうかも判断のポイントになります。

3. 図面と見積を比較する

業者ごとに提案された図面と見積を並べて確認します。金額だけに注目するのではなく、「どんな工事が含まれているか」「使う素材は何か」まで見ておくことが大切です。
照明や床材、間仕切りの仕様などを同じ条件で整理すると、比較がしやすくなります。気になる点があれば遠慮せず質問し、納得してから次の段階に進むと安心です。

4. 工事の段取りを決める

契約が決まったら、具体的なスケジュールを立てましょう。一般的な流れは「設計→見積→契約→着工→引き渡し」です。業務を止めずに工事を行う場合は、夜間や休日を使った段階施工を検討するのも一案です。

また、ビルの工事申請や搬入ルールを早めに確認しておくとトラブルを防げます。全体の工程を共有しておくことで、社内の調整も進めやすくなるでしょう。

5. 引き渡しとアフターケア

工事が完了したら、仕上がりを業者と一緒に確認します。図面通りにできているか、設備が問題なく動くかを細かくチェックしましょう。
照明のスイッチやブレーカー、鍵の管理など、見落としがちな部分も忘れずに確認しておくと安心です。

その後は、万が一の不具合に備えて、アフター対応や連絡窓口を確認しておきましょう。工事後のフォローが丁寧な会社は、今後も長く相談できる心強いパートナーになります。

費用と坪単価のめやす

電卓を使って改修費用を計算している女性の画像

「内装工事って、実際いくらかかるの?」と思う人は多いでしょう。オフィスの広さや状態、デザインのこだわり方によって、費用は大きく変わります。
ここでは、一般的な坪単価のめやすを紹介します。小規模オフィスと大規模オフィスでは、コストのかかり方にも特徴があります。

規模・条件

おおよその坪単価

想定される内容

居抜きのリニューアル(20〜50坪)

10〜30万円/坪

既存設備を活かすケース。配線や軽微な造作が中心。

スケルトンから新装(20〜50坪)

20〜40万円/坪

全面改装。配線・空調・間仕切りを一から整備。

小規模(〜20坪)の部分改装

20〜35万円/坪

固定費の影響で坪単価が上がりやすい傾向。

中〜大規模(50坪超)の一式改装

15〜30万円/坪

規模が大きいほどスケール効果で単価が下がることが多い。

これらはあくまで目安であり、物件の状態や工事範囲、デザイン性によって変わります。
では、どんな点で費用が上下するのか、おもなポイントを見ていきましょう。

物件の状態で変わる

同じ広さでも、建物の状態によって費用は大きく違います。
「居抜き物件」は前のテナントが残した設備や壁を活用できるため、コストを抑えやすいのが特徴です。
一方「スケルトン物件」はすべてを新しくつくる分、自由度は高いものの費用は上がりやすい傾向にあります。

また、古いビルでは配線や配管をやり直す必要がある場合もあります。現地調査のときに、使える設備と交換が必要な部分を明確に分けておくと、後からの追加費用を防ぐことができます。

デザインと素材で変わる

デザインのこだわりや使用する素材も、費用を左右する大切なポイントです。
たとえば木目調のデザインでも「本物の木」と「化粧シート」では金額が2倍以上変わることもあります。壁紙や床材も、グレードを少し上げるだけで印象が大きく変わるため、コストを抑えながら雰囲気を整える工夫ができます。
また、家具や造作をすべて新しく作るよりも、既製品を組み合わせると費用のバランスがとりやすくなります。見た目と耐久性の両方を考えて選ぶことが大切です。

見積の見方のコツ

見積書を見るときは、金額の合計だけでなく内訳にも目を向けましょう。
内装工事の見積は、一般的に「共通仮設費」「直接工事費」「諸経費」の3つに分かれています。共通仮設費には養生や足場の設置、直接工事費には実際の施工内容、諸経費には現場管理費や交通費などが含まれます。

それぞれの項目に何が入っているかを確認しておくと、抜け漏れや二重計上を防げます。
複数の会社に見積を依頼する場合は、仕様や数量、工期などの条件をそろえて比較することが重要です。

追加費用をふせぐ工夫

追加費用は「決めていなかった部分」や「現場での変更」から発生することが多いです。たとえば壁紙の色や照明の位置を工事途中で変えると、資材や人件費が上乗せになります。
こうしたリスクを減らすには、最初の打ち合わせで仕様をしっかり決めておくことが基本です。

さらに、図面や見積書に明記されていない項目(廃材処分・夜間工事など)がないかも確認しておきましょう。
契約内容を丁寧に読み、気になる点は早めに質問しておくと安心です。結果として、余分なコストを抑えることにつながります。

レイアウトはどう決めればいいの?

改装後のきれいなオフィスの画像

オフィスのレイアウトを考えるときは、見た目だけでなく「働きやすさ」と「将来の使いやすさ」の両方を意識することが大切です。
限られた空間でも、動線や照明、家具の配置を工夫すると快適さが変わってきます。

ここからは、初めてでも失敗しにくい考え方を紹介します。

働き方に合ったゾーニングを考える

まずは、どんな働き方を実現したいのかを明確にしましょう。
執務エリア・会議エリア・集中エリア・休憩エリアなどを用途ごとに分けると、使いやすい空間に近づきます。業務の流れを思い浮かべながら、必要なエリアを整理すると判断しやすくなります。

ポイント

■ 社員が一番長く過ごすエリアから優先して配置を決める
■ 会議や打ち合わせの頻度に合わせて会議室の数を調整する
■ 休憩やリラックスの場所も確保してメリハリをつける
■ 動線が重ならないようにエリア同士の距離を見直す

動線を意識した配置にする

オフィスの印象や作業効率は、動線(人の流れ)で大きく変わります。
入口から受付、執務エリア、会議室、休憩スペースまでの移動がスムーズだと、日々のストレスを減らせるはずです。荷物や来客の流れも合わせて考えると、さらに運用しやすくなります。

ポイント

■ 入口から受付までをまっすぐ見通せるように計画する
■ 来客と社員の動線を分けて混雑を防ぐ
■ コピー機やロッカーの周辺は通路幅に余裕を持たせる
■ 非常口や避難経路をふさがないレイアウトに整える

家具と設備のサイズを現実的に考える

図面上では整って見えても、実際に家具を置くと圧迫感が出ることがあります。イスの可動範囲や引き出しの開閉、通路幅を確認し、ゆとりのある配置を心がけましょう。
あわせて、設備の位置は使用頻度に合わせて決めると使いやすくなります。

ポイント

■ イスを引いた状態でも通れる通路幅を確保する
■ コピー機やプリンターの周りに作業スペースを設ける
■ 電源やLANの位置と家具の配置を合わせて計画する
■ 扉や引き出しの開閉に支障がないかを現場で確認する

音と光のバランスを整える

快適なオフィスづくりには、音と光のコントロールも欠かせません。明るすぎる照明や反響しやすい壁は集中を妨げることがあります。
必要な明るさと静けさを確保しつつ、自然光もうまく取り入れると働きやすさが高まります。

ポイント

■ 照明の色温度をエリアごとに変える(執務は白、休憩は暖色など)
■ 吸音パネルやカーペットで反射音を減らす
■ 窓際がまぶしい場合はブラインドで調整する
■ オンライン会議に合う照明と背景も意識する

将来の変更を見据えたレイアウトにする

人員の増減や働き方の変化を考え、レイアウトは「変えやすさ」も重視しましょう。
家具や間仕切りを固定しすぎない設計にしておくと、将来の模様替えや拡張に対応しやすくなります。

ポイント

■ 配線や空調を後から動かせるルートを確保しておく
■ 可動式の家具や間仕切りを選ぶ
■ 新しい席や会議室を追加できる余白を残す
■ 退去や原状回復の際に戻しやすい設計を意識する

内装工事業者を選ぶコツ

改修中のオフィスの画像

どの会社に頼むかで、仕上がりも進め方も大きく変わります。見積の安さだけで決めるより、「安心して任せられるか」を基準にする方が安全です。
ここでは、信頼できる業者を見極めるための5つのポイントを紹介します。

実績と得意分野をチェックする

最初に見るべきなのは、似た業種や規模の工事実績があるかどうかです。
オフィス改装の経験が多い会社は、レイアウト提案や法令対応にも慣れているはずです。施工写真や事例を確認し、自社に合うパートナーかどうかを判断しましょう。

提案のわかりやすさを見る

良い業者は、専門用語ばかりに頼らず、誰にでも伝わる言葉で説明します。図面や見積を丁寧に解説し、質問への返答も早いかがポイントです。
やり取りがスムーズだと、工事中の対応力にも期待できます。

現場管理と安全への取り組みを知る

工事中のトラブルを防ぐには、現場管理の丁寧さが欠かせません。安全ミーティングの実施や清掃の徹底など、現場の整い方は仕上がりの品質にも直結します。

事前確認として、過去現場の写真や見学の可否を聞いてみると安心です。
打ち合わせで「現場には誰が常駐しますか?」「進捗はどのように報告されますか?」と質問すれば、管理体制の丁寧さが見えてきます。説明が明確で、資料や報告方法が整っている会社なら、落ち着いて任せられるでしょう。

見積の透明性を確認する

見積の内容が明確で、費用の根拠を説明できる会社は信頼できます。単価や施工範囲を隠さず示す姿勢は、誠実さの表れです。
複数社を比べるときは、価格だけでなく説明の丁寧さにも注目しましょう。

アフターサポートの内容を聞く

引き渡し後の対応がしっかりしているかも重要です。
設備の不具合や追加工事に迅速に動いてくれる会社なら、長期のパートナーとして心強いです。保証期間や点検内容、連絡窓口を事前に確認しておくと不安を減らせます。

さいごに

オフィスの内装工事は、働く環境を整えるだけでなく、社員の気持ちを前向きにするきっかけにもなる取り組みです。
小さな改修でも、動線や使いやすさが整うだけで職場の雰囲気はぐっと変わります。

エスケイは、設計会社や施主さまのご要望に沿い、内装工事の分離発注に丁寧に取り組んでいます。
工期やコストのご相談だけでも大丈夫です。まずはお気軽にお問い合わせください。
安心できる体制で、理想のオフィスづくりを一緒に進めていきましょう。

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