【2026年度版】豊島区で使えるリフォーム助成金・補助金まとめ

リフォームや内装工事で使える支援制度は、国や東京都だけではありません。豊島区も、住まいの修繕・省エネ・耐震・バリアフリーなど、住まいの安全性や快適性を高める工事に対して独自の助成制度を用意しています。
豊島区の制度で特に目立つのは、所得の要件があり、区の住宅相談連絡会に加入する区内業者が施工する「住宅修繕・リフォーム資金助成」と、令和8年度に拡充された木造住宅の耐震改修助成です。また、住宅向けの省エネ助成は工事が終わってから申請する事後申請型で、ほかの制度とは手続きの順番が異なります。
この記事では、2026年度(令和8年度)に豊島区内で使えるリフォーム関連の助成制度を、分野ごとに整理して解説します。

目次
豊島区のリフォーム助成金の特徴は?
リフォームで使える支援制度は、「国」「東京都」「区市町村」の3つの層に分かれています。豊島区の制度は、このうち一番身近な層にあたります。
豊島区の制度には、次のような特徴があります。
- 区独自のリフォーム助成は、所得と施工業者に条件がある:住宅修繕・リフォーム資金助成は、世帯の所得が基準以下の方が対象で、施工は豊島区住宅相談連絡会に加入する区内の業者に限られる
- 木造住宅の耐震改修は、区内事業者の施工で助成額が上がる:区内事業者が施工すると工事費の6分の1(上限50万円)が上乗せされる。令和8年度からは、災害時要援護者が住む住宅で最大250万円まで助成を受けられるようになった
- 分譲マンションの支援が段階ごとにそろっている:計画修繕調査(劣化診断)、耐震診断・補強設計・耐震改修、専門家の派遣まで、管理組合が使える制度がある
豊島区では、施工業者の条件によって助成の可否や金額が変わる制度があり、事前申請型と事後申請型の制度が混在しています。見積りを依頼する前に使う制度を決め、それぞれの手続きの順番を確認しておくことが大切です。
2026年度の豊島区リフォーム助成金【早見表】
2026年度(令和8年度)に豊島区で使える、リフォーム・内装工事に関連する主な制度を一覧にまとめました。
| 制度名 | 対象となる工事・設備(例) | 申請時期 | 担当課 |
|---|---|---|---|
| 住宅修繕・リフォーム資金助成 | 個人住宅の居住部分・付属設備の修繕やリフォーム | 着工前 | 住宅・マンション課 |
| エコ住宅普及促進費用助成金 | 断熱改修窓、太陽光発電、蓄電池、エネファーム、HEMS、雨水貯水槽、集合住宅共用部のLED照明 | 施工完了後 | 環境政策課 |
| 木造住宅の耐震診断・耐震改修助成 | 耐震診断、耐震改修工事 | 契約前 | 建築課 |
| 分譲マンションの耐震化助成 | 耐震診断、耐震補強設計、耐震改修工事 | 契約前 | 住宅・マンション課 |
| 高齢者自立支援住宅改修助成 | 手すり、段差解消、床材の変更、扉の取替え、便器の洋式化、浴槽・流しの取替え | 工事前 | 高齢者福祉課(窓口は高齢者総合相談センター) |
| 分譲マンション計画修繕調査費助成 | 共用部分の劣化診断調査、長期修繕計画の作成 | 契約前 | 住宅・マンション課 |
| 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成 | 耐震診断、耐震補強設計、耐震改修工事 | 着手前 | 建築課 |
| ブロック塀等改善工事助成 | ブロック塀等の撤去、フェンス等への新設 | 契約前 | 建築課 |
| 不燃化特区の除却・建替え助成 | 老朽建築物の除却、耐火・準耐火建築物への建替え | 工事前 | 地域まちづくり課 |
| アスベスト分析調査助成 | 吹付け材のアスベスト分析調査 | 調査後 | 環境保全課 |
| 屋上緑化等助成、接道緑化助成 | 屋上・壁面緑化、生垣の造成、ブロック塀等の撤去 | 工事前 | 公園緑地課 |
| 防犯機器等購入緊急補助事業 | 防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯ガラス、補助錠など | 設置後 | 危機管理課 |
※助成金は予算上限に達した時点で受付終了となる制度があります
※年度ごとに制度内容が変わるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください
住まいの修繕・リフォームに関する制度
豊島区には、省エネや耐震といった特定の分野に限らず、傷んだ箇所の修繕や住まいの改善を幅広く対象にした「住宅修繕・リフォーム資金助成」があります。所得などの要件はありますが、区独自の制度として押さえておきたい制度です。
住宅修繕・リフォーム資金助成
住宅修繕・リフォーム資金助成とは、豊島区内の個人住宅の所有者(またはその同居の親族)が住まいの修繕やリフォームを行う場合に、工事費の一部を助成する豊島区独自の制度です。
施工は、豊島区住宅相談連絡会に加入し、区内に主たる事務所を持つ業者が行います。連絡会が会員の工事業者を紹介し、申請書類も連絡会を通して区に提出する仕組みです。
申請するには、次の条件をすべて満たす必要があります。
- 豊島区に引き続き2年以上住んでいること
- 前年の世帯の月額所得が15万8,000円以下であること(申込者本人と同居の親族全員が60歳以上の世帯は21万4,000円以下)
- 対象の住宅の所有者、またはその同居の親族であること
- 住民税を滞納していない世帯であること
- 暴力団員でないこと
助成の範囲は、住宅の居住用の部分と付属設備の工事です。倉庫・車庫・店舗の部分や、外構の工事は含まれません。
居住用の部分の工事でも、次のような内容は助成を受けられません。
- 建築確認申請が必要な工事
- 工事の結果、建築基準法に違反するおそれがある工事
- ほかの住宅改修等の助成制度の対象となる工事
- 助成の承認前に着手した工事
- 修繕やリフォームを伴わない、簡単な器具の設置だけの工事
- 共有者や賃借人の同意が見込めない工事
助成額
助成対象工事の税抜経費の30%を助成します。上限は、修繕工事が10万円、リフォーム工事が20万円です。
修繕とリフォームは、次のように区別されています。
- 修繕:生活が難しいほど劣化した箇所を、元の状態に戻す工事
- リフォーム:そのまま生活できる箇所を、さらに改善する工事
たとえば、リフォーム工事の費用が50万円の場合、助成額は15万円です。工事費が約67万円以上になると、助成額は上限の20万円になります。
個々の工事が修繕とリフォームのどちらにあたるかは、工事の内容ごとに区が判断します。
申請にあたっての注意点
住宅修繕・リフォーム資金助成は、工事の着手前に申請し、承認書が届いてから着工する事前申請型の制度です。
手続きは、次の流れで進みます。
- 住宅・マンション課マンショングループに事前相談する
- 要件を満たしていれば、申請者本人が豊島区住宅相談連絡会に電話する
- 連絡会から会員の工事業者を紹介してもらい、現場確認と見積りを受ける
- 連絡会を通して、申請書と添付書類を区に提出する
- 区の承認書が届いてから、工事を発注・着工する
- 工事完了後に助成金を請求し、振込で受け取る
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 受付は先着順で、予算の範囲を超えた時点で終了する
- 申請書は、点検商法などによる悪用を防ぐため区のホームページには掲載されておらず、連絡会の相談員が案内する
- 「区の助成金が使える」と突然訪問してくる業者とは、その場で契約せず、複数の業者から見積りを取る
この制度では施工業者が連絡会の会員に限られるため、すでに相談している工務店やリフォーム会社が会員でない場合は、助成を受けられません。助成を使うかどうかを、業者に見積りを依頼する前に決めておくことが大切です。
また、修繕とリフォームでは上限額が異なるため、外壁や屋根、内装などを組み合わせて工事する場合は、見積書で工事箇所ごとの費用を分けて記載してもらうと、区との確認がスムーズです。
省エネ・断熱リフォームに関する制度
豊島区の住宅向けの省エネ助成は、「エコ住宅普及促進費用助成金」にまとめられています。窓の断熱改修から、太陽光発電・蓄電池・エネファームなどの設備まで、1つの制度で申請します。
個人住宅向けと、賃貸集合住宅のオーナー・分譲マンションの管理組合向けの2種類あるのが特徴です。
エコ住宅普及促進費用助成金
エコ住宅普及促進費用助成金とは、区内の住宅に再生可能エネルギー機器や省エネルギー機器を設置する費用の一部を助成する制度です。施工が終わってから申請する事後申請型で、令和8年度は令和8年2月1日から令和9年1月31日までに施工が完了した機器が対象です。
環境政策課に提出した日を基準にした先着順となっており、10月時点で予算に対する交付予定額の割合は50%を超えています。
予算の範囲を超えた時点で受付を終了するため、最新の状況は公式ページで確認してください。
対象となるのは、次のいずれかに当てはまる方です。
- 個人住宅:区内に住民登録があり、自分が住む住宅に機器を設置して使用する方(賃貸住宅の場合は所有者の同意が必要)
- 集合住宅:区内に賃貸集合住宅を所有する個人、または区内の分譲集合住宅の管理組合等(太陽光発電とLED照明は共用部分、断熱改修窓は居住部分が対象)
いずれも、未使用品であること(中古品・リースは不可)、契約者・申請者・領収書の宛名・口座名義人が同じであることが条件です。個人住宅は、同じ世帯で機器ごとに1回限りの利用となります。
助成額(個人住宅)
個人住宅の助成額は、機器ごとに次のように設定されています。
| 対象機器 | 主な要件 | 助成額 |
|---|---|---|
| 住宅用太陽光発電システム | JET等の認証を受け、出力1kW以上10kW未満で住宅の上屋に設置するもの。電力会社と受給契約を結んでいること | 出力1kWあたり2万円(上限8万円) |
| 蓄電システム | 環境共創イニシアチブ(SII)に登録された機器で、太陽光発電またはエネファームと常時接続するもの | 蓄電容量1kWhあたり1万円(上限5万円) |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 定格出力0.4〜1.5kW、貯湯量20ℓ以上、総合効率80%以上のもの | 一律8万円 |
| HEMS | ECHONET Liteに対応し、消費電力量を確認できるもの | 機器本体価格の3分の1(上限2万円) |
| 断熱改修窓 | 1居室単位で、単板ガラスを複層ガラスや二重窓に改修するもの | 機器設置費用の4分の1(上限10万円) |
| 雨水貯水槽 | 1基あたり50〜1,000ℓで、機器設置費用が3万円以上のもの | 機器設置費用3万円以上5万円未満は1万円、5万円以上は2万円 |
「機器設置費用」は、機器費と設置費の合計(税抜)です。「工事費一式」など内訳がわからない経費は対象外になります。
集合住宅(オーナー・管理組合)の助成額
集合住宅向けは、以下が対象です。
- 共用部分の太陽光発電システム(1kWあたり2万円、上限8万円)
- 共用部分のLED照明器具(機器設置費用の5分の1、上限20万円)
- 居住部分の断熱改修窓(機器設置費用の4分の1、1戸あたり上限10万円)
LED照明は、既存の照明からの交換工事を伴うものが対象で、新築の建物への設置は対象外です。
居住部分の断熱改修窓は、1回の申請で最大3戸まで、年度ごとに1回限りとなっています。
申請にあたっての注意点
エコ住宅普及促進費用助成金は事後申請型のため、工事の前に、導入する機器が要件に当てはまるかを施工業者や製品カタログで確認しておく必要があります。
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 設置前・設置後の写真、設置図面、銘板の写真など、機器ごとに決められた書類をそろえる
- 写真の撮り忘れや、図面と写真が一致しない箇所は対象外になる
- 交付決定までは2〜3か月程度かかり、決定後約1か月で指定口座に振り込まれる
- 国や東京都の補助金とは、併用が禁止されていなければ併用できる
断熱改修窓は「1居室単位」での改修が条件のため、部屋ごとの窓の数を事前に確認しておく必要があります。内窓の設置では、窓枠まわりの額縁の調整やクロスの補修が発生することもあります。
事後申請型の制度は、施工前や施工中の写真を後から撮り直すことができません。着工前・施工中・完了後の写真撮影を施工会社に依頼しておくと、申請の不備を防げます。
参考:豊島区エコ住宅普及促進費用助成金(個人住宅向け)(公式)

耐震化・防災に関する制度
豊島区の耐震化の助成制度は、木造住宅・非木造住宅・分譲マンション・緊急輸送道路沿道の建築物・ブロック塀と、建物の種類ごとに分かれています。
木造住宅が密集する地域では、不燃化を進めるための助成も利用できます。
耐震関連の制度は、いずれも契約・着工の前に申請し、承認を受けることが条件です。
木造住宅の耐震診断・耐震改修助成
木造住宅の耐震診断・耐震改修助成とは、耐震性の低い木造住宅の耐震診断と耐震改修工事の費用の一部を助成する制度です。
昭和56年5月以前の旧耐震基準の住宅に加え、昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに建築された在来軸組工法の木造住宅(いわゆるグレーゾーン住宅)も対象になっています。
対象となるのは、次の条件を満たす建物です。
- 豊島区内にあり、平成12年5月31日以前に建築された階数2以下の木造住宅
- 一戸建て、長屋、共同住宅のいずれかであること(店舗等を兼ねる場合は、住宅部分が2分の1以上)
- 昭和56年6月1日以降に建築されたものは、在来軸組工法であること(耐震診断は、所有者等による「新耐震木造住宅検証法」の検証で、専門家による検証が必要と判定されたもの)
申請できるのは、建物の所有者、所有者の一親等・二親等の親族、または居住者です。
耐震改修工事は、さらに次の条件を満たす必要があります。
- 補強設計に基づく改修で、上部構造評点が1.0以上になること
- 防火構造であること、または同時に行う工事で防火構造にすること
- 建築基準法第43条に抵触しない敷地で、建物や塀が道路に突出していないこと
助成額
助成額は、次のように定められています。
| 助成内容 | 助成率 | 限度額 |
|---|---|---|
| 耐震診断 | 診断費用の範囲内 | 15万円 |
| 耐震改修(基本額) | 工事費の3分の2(災害時要援護者が住む場合は全額) | 100万円 |
| 区内事業者加算 | 工事費の6分の1(災害時要援護者が住む場合は全額) | 50万円 |
| 災害時要援護者加算 | 工事費の全額 | 100万円 |
※「災害時要援護者」は、豊島区が作成する「災害時要援護者名簿(全件名簿)」に掲載されている方をいいます
耐震改修の助成額は、基本額と加算額の合計です(工事費が上限)。区内事業者が施工すると最大150万円、さらに災害時要援護者が住む住宅では最大250万円になります。
たとえば、区内事業者が施工する工事費180万円の耐震改修では、基本額100万円(3分の2の120万円が限度額で抑えられる)と区内事業者加算30万円で、助成額は130万円です。
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 助成金の申請は、診断・工事の契約前に行う
- 診断・改修工事は、各年度の2月末までに完了するものが対象
- 耐震診断と補強設計は、東京都木造住宅耐震診断登録事務所に登録された耐震診断技術者が行う
- 改修工事の助成対象経費に、補強設計と工事監理の費用は含まれない
- 完了時に、着工前・工事中・工事後の写真の提出が必要
- 工事完了日から3か月以内に都税事務所へ申告すると、固定資産税・都市計画税の減免を受けられる場合がある
豊島区の木造住宅の耐震改修は、防火構造であることも条件です。外壁が防火構造になっていない住宅では、耐力壁の設置とあわせて外壁の改修が必要になることがあるため、補強設計の段階で外壁の仕様も確認しておきましょう。
補強のために壁を開けると、クロスや床の復旧も必要になります。
見積書で耐震改修に関わる工事と、内装のグレードアップなど一般のリフォーム工事を分けて記載しておくと、助成対象の範囲が明確になり、申請時の確認がスムーズです。
分譲マンションの耐震化助成(耐震診断・補強設計・耐震改修)
分譲マンションの耐震化助成とは、旧耐震基準で建てられた分譲マンションの管理組合を対象に、耐震診断、耐震補強設計、耐震改修工事の費用の一部を助成する制度です。
対象となるのは、次の条件を満たす分譲マンションです。
- 昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた、地階を除く3階以上の分譲マンション
- 原則として、建築基準法などの関係法令に適合していること
- 耐火建築物または準耐火建築物であること
- 申請者が管理組合(理事長などの代表者)であること
耐震改修工事は、さらに耐震診断で倒壊の危険があると判断され、補強設計で構造耐震指標(Is値)が0.6以上になること、管理組合の総会で耐震改修工事の実施が決議されていることが条件です。
助成額
助成額は、メニューごとに次のとおりです。
| 助成メニュー | 助成率 | 限度額 |
|---|---|---|
| 耐震診断 | 助成対象経費の3分の2 | 100万円 |
| 耐震補強設計 | 補強設計費用の3分の2 | 100万円 |
| 耐震改修工事 | 耐震改修費用の23% | 1,000万円 |
次の点に注意が必要です。
- 申請前に、住宅・マンション課マンショングループへ窓口または電話で必ず相談する
- 申請は契約前に行い、区の承認通知書が届いてから診断・設計・工事に着手する
- 診断・設計・工事は、申請した年度内に完了するものが対象
- 緊急輸送道路・特定緊急輸送道路の沿道にあるマンションは、沿道建築物向けの助成制度が別にある
マンションの耐震改修では、共用廊下や住戸内の壁にも補強が入り、内装の解体と復旧が発生することがあります。
管理組合の総会で審議する前に、区のマンションアドバイザー派遣(無料)などを活用して工事費の概算と、住戸内の復旧範囲や工事中の生活への影響を整理しておくと、区分所有者の合意形成が進めやすくなります。
バリアフリー改修に関する制度
豊島区では、65歳以上の方の場合、介護保険の判定結果によって使える制度が分かれます。
- 介護保険で「非該当(自立)」と判定された方:高齢者自立支援住宅改修助成の予防的助成
- 要支援1・2、要介護1〜5の方:介護保険の住宅改修(国の制度)と、それを補う高齢者自立支援住宅改修助成の設備改修助成(浴槽・流しの取替え)
- 便器の洋式化:自立・要支援・要介護のいずれの方も、予防的助成や介護保険の住宅改修で洋式化をしていなければ利用できる
いずれの制度も、介護保険の認定申請が前提です。認定を申請していない方は、まず高齢者総合相談センターまたは介護保険課で認定の申請を行います。
所得などの要件を満たす方は、住宅修繕・リフォーム資金助成(前述)も選択肢になります。ただし、ほかの住宅改修の助成制度の対象となる工事は、住宅修繕・リフォーム資金助成の対象外です。
介護保険の住宅改修については全国の制度をまとめた記事もあわせてご覧ください。
高齢者自立支援住宅改修助成
高齢者自立支援住宅改修助成とは、豊島区に住む65歳以上の方を対象に、手すりの取付けや段差の解消、浴槽の取替えなどの住宅改修費用の一部を助成する制度です。
対象となるのは、次の条件に当てはまる方です。
- 豊島区に住所があり、改修する住宅に住民登録している65歳以上の方
- 介護保険の認定を受けている方(非該当・要支援・要介護のいずれか)
助成限度額
| 区分 | 対象となる方 | 改修項目 | 助成限度額 |
|---|---|---|---|
| 予防的助成 | 要介護認定で非該当(自立)となった方 | 手すりの取付け 段差の解消 滑りの防止や移動の円滑化のための床・通路面の材料の変更 引き戸等への扉の取替え 便器の洋式化と付帯工事 | 20万円 |
| 設備改修助成(浴槽) | 要支援1・2、要介護1〜5の方で、身体障害者手帳(下肢または体幹1〜3級)があり、機能低下が著しく既存の設備を使い続けることが困難な方 | 浴槽の取替え 付帯する給湯設備等の工事 | 37万9,000円 |
| 設備改修助成(流し等) | 要支援1・2、要介護1〜5の方で、身体障害者手帳(下肢または体幹1〜2級、または補装具として車いすの交付を受けた内部障害1級)があり、家事に従事する方 | 流し等の取替え 付帯する給湯設備等の工事 | 15万6,000円 |
| 設備改修助成(便器) | 自立(非該当)、要支援1・2、要介護1〜5の方で、予防的助成や介護保険の住宅改修で便器の洋式化をしていない方 | 便器の洋式化 付帯工事 | 10万6,000円 |
費用の支払いは、次のような仕組みです。
- 区が助成する額:限度額までの工事費の7割から9割
- 利用者が負担する額:限度額までの部分の1割から3割(所得に応じて決まる)と、限度額を超えた部分の全額
- 受領委任払い:請求の際に委任状を提出する受領委任払いも利用できる
たとえば、自己負担が1割の方が予防的助成(限度額20万円)で25万円の工事を行う場合、区の助成は18万円、利用者の負担は7万円(20万円の1割の2万円と、限度額を超えた5万円)です。
申請にあたっての注意点
高齢者自立支援住宅改修助成は、工事の着工前に申請し、区の決定通知書が届いてから着工する事前申請型の制度です。
お住まいの地域の高齢者総合相談センターに相談し、介護保険の住宅改修も利用する場合はケアマネジャーにも相談したうえで、センターで申請します。
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 大規模なリフォーム、新築、増改築は対象外
- 介護保険の住宅改修と同じ工事で、両方から給付を受けることはできない
- 持ち家以外に住む方は、家屋の所有者または管理者の承諾書と、賃貸借契約書の写しが必要
- 見積書・図面のほか、撮影日がわかる工事前・工事後の写真が必要
浴槽の取替えや便器の洋式化は、床や壁の解体・復旧、給排水の位置調整を伴う工事です。付帯する給湯設備の工事も含めて限度額が設定されているため、見積書で設備本体・給湯設備・付帯工事の費用を分けて記載してもらうと、助成額の確認がしやすくなります。
その他の関連制度
マンションの維持管理や建物の耐震化、不燃化、防災、緑化、福祉などについても、区の助成制度が用意されています。
| 制度名 | 概要 | 担当課 |
|---|---|---|
| 非木造住宅の耐震診断助成 | 昭和56年5月31日以前に建築された木造以外の住宅(混構造を含む)の耐震診断費用の3分の2、上限20万円を助成。所有者、所有者の一親等・二親等の親族、居住者が申請できる。 | 建築課 |
| 緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断・補強設計・耐震改修の助成 | 昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた、緊急輸送道路沿道の一定の高さがある耐火・準耐火建築物が対象。耐震診断・補強設計は対象経費の3分の2(各上限100万円)、耐震改修は3分の1(工事監理と合わせて上限1,000万円)。 | 建築課 |
| 特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震補強設計・耐震改修工事等の助成 | 補強設計は助成対象金額の12分の5。耐震改修工事は最大10分の9で、Is値0.3未満の建築物はさらに加算がある。除却・建替えも助成の対象。 | 建築課 |
| 耐震シェルター等設置助成 | 昭和56年5月31日以前に建築された2階以下の木造住宅に住み、世帯全員が65歳以上または身体障害者手帳1・2級の方の世帯に、耐震シェルター等の設置費用を助成(上限60万円)。 | 建築課 |
| ブロック塀等改善工事助成 | 避難路や一般の通路に面した高さ1.2m超のブロック塀等の撤去(1mあたり2,500円)と、新設費用の2分の1(上限30万円)を助成。新設する塀は、1.2mを超える部分をフェンス等にする。 | 建築課 |
| アスベスト分析調査助成 | 平成18年8月31日以前に建てられた区内の建築物で、吹付け材(レベル1)のアスベスト分析調査費用の2分の1、上限10万円を助成。建物を所有する個人・法人や、分譲マンションの管理組合が申請できる。 | 環境保全課 |
| 分譲マンション計画修繕調査費助成 | 建築後8年を経過した分譲マンションの管理組合が、大規模修繕や長期修繕計画のために行う共用部分の劣化診断調査の費用の2分の1、上限20万円を助成。集会での決議と、過去10年以内に利用していないことが条件。 | 住宅・マンション課 |
| マンションアドバイザー派遣、建替え・改修アドバイザー制度利用助成 | 分譲マンションの管理や修繕の相談に、専門家を無料で派遣(1回2時間、同一年度内に4回まで)。東京都の建替え・改修アドバイザー制度(Aコース)の派遣料1万6,500円のうち、1万円を助成。 | 住宅・マンション課 |
| 不燃化特区の除却・建替え助成 | 東池袋四・五丁目、補助81号線沿道、補助26・172号線沿道、雑司が谷・南池袋の不燃化特区と、池袋本町・上池袋の不燃化集中促進地区で、老朽建築物の除却や、耐火・準耐火建築物への建替えを助成。助成額は公式ページの助成額表で確認する。 | 地域まちづくり課 |
| 防災生活道路沿道の助成 | 防災生活道路に接する敷地で、耐火・準耐火建築物等へ建て替える費用の一部を助成(地区防災不燃化促進事業)。道路から後退して建築する場合は、後退面積に応じて20万〜50万円の奨励金を交付。 | 地域まちづくり課 |
| エコ事業者普及促進費用助成金 | 区内の中小規模事業所を所有・使用する法人・個人事業主が、省エネルギー診断等に基づいて導入する設備の費用の2分の1を助成(上限40万円、環境マネジメントシステム等の取得事業者は60万円)。 | 環境政策課 |
| 屋上緑化等助成 | 屋上緑化(1㎡あたり1万5,000円、上限50万円)と壁面緑化(1㎡あたり9,000円、上限30万円)を助成。単価で計算した額と、実費の3分の2のいずれか小さい額。 | 公園緑地課 |
| 接道緑化助成 | 道路に面した生垣(1mあたり1万5,000円)、植栽帯、独立木の設置と、あわせて行うブロック塀等の撤去(1㎡あたり6,000円)を助成。上限50万円で、実費の3分の2が限度。 | 公園緑地課 |
| 重度身体障害者(児)住宅設備改善費給付 | 身体障害者手帳を持つ方などの住宅で、手すり・段差解消などの小規模改修(上限20万円)、玄関などの中規模改修(上限64万1,000円)、階段昇降機などの屋内移動設備(上限133万2,000円)の費用を給付。 | 障害福祉課 |
| 多世代近居・同居助成 | 義務教育修了前の子を育てる世帯が、区内に1年以上住む親世帯と近居・同居する場合に、引越し費用などを助成(最大20万円)。親が所有する区内の住宅で同居を始める場合は、コンセントの移設、転落防止柵の設置、間取りの変更などの改修費用も対象。 | くらし・居住支援課 |
| 高齢者エアコン設置助成 | 区内に住む低所得世帯の高齢者を対象に、エアコンの設置(購入)費用を助成(上限10万円、1台・1回限り)。 | 高齢者福祉課 |
| 防犯機器等購入緊急補助事業 | 区内に住民登録がある方が自宅に設置した、防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯ガラス、面格子、補助錠などの費用の2分の1、上限2万円を補助。購入・設置後に申請。 | 危機管理課 |
豊島区の助成金を申請する際の注意点
豊島区の制度は事前申請型が中心で、承認を受ける前に契約や着工をしてしまうと、原則として助成の対象外になります。一方で、エコ住宅普及促進費用助成金や防犯機器の購入補助のように、工事や購入が終わってから申請する制度もあります。使う制度と手続きの順番は、工事の計画段階で確認しておきましょう。
そのほか、申請の準備で特に注意しておきたい点は次のとおりです。
- 住宅修繕・リフォーム資金助成は住宅相談連絡会の会員業者、木造住宅の耐震改修の加算は区内事業者の施工が条件のため、業者選びの前に使う制度を決めておく
- 耐震関連の制度は各年度の2月末(または年度内)までの完了が条件のため、年度の後半に申請する場合は工期に余裕を持たせる
- 予算に達した時点で年度の途中でも受付が終了する制度があるため、早めに準備を進める
- 同じ工事にほかの助成制度を使えない組み合わせがあるため、併用の可否を担当課に確認する
- 見積書は「工事費一式」ではなく、製品の品番や材料費・工事費の内訳を明記してもらう
- 工事前・工事中・工事後の写真を、日付入り・同じアングルで残しておく
- 申請者名、工事の契約者名、領収書の宛名、振込口座の名義をそろえる
よくある質問【FAQ】
豊島区・東京都・国、それぞれの補助金にはどんな違いがありますか?
対象範囲・金額・申請のタイミングがそれぞれ異なります。
国・東京都の制度は、省エネや耐震など特定の分野に絞って、比較的大きな金額を助成する傾向があります。一方、豊島区の制度は、住まいの修繕・耐震・バリアフリー・マンション管理・不燃化など対象が幅広く、1件あたりの金額は控えめです。
ただし、木造住宅の耐震改修は工事費の3分の2(限度額100万円)に区内事業者加算などが加わって最大250万円、分譲マンションの耐震改修工事は工事費の23%(限度額1,000万円)と、耐震化の助成は手厚い内容になっています。
区外の業者に工事を頼んでも助成は受けられますか?
区外の業者でも使える制度と、施工業者に条件がある制度があります。
住宅修繕・リフォーム資金助成は、豊島区住宅相談連絡会の会員で、区内に主たる事務所を持つ業者の施工に限られるため、区外の業者に依頼すると対象外になります。木造住宅の耐震改修助成は区外の業者でも利用できますが、区内事業者が施工した場合の加算(工事費の6分の1、上限50万円)は受けられません。
その他の助成制度についても、施工業者に関する条件を事前に確認しておくと安心です。
分譲マンションの管理組合が使える制度はありますか?
豊島区には、管理組合が申請できる制度が複数あります。
旧耐震基準のマンションの耐震診断・補強設計・耐震改修の助成のほか、建築後8年を経過したマンションの計画修繕調査費助成、共用部分の太陽光発電・LED照明と居住部分の断熱改修窓を対象にしたエコ住宅普及促進費用助成金、吹付け材のアスベスト分析調査助成、専門家の無料派遣などがあります。
集会での決議も必要になるため、前年度のうちに理事会で準備を始めておくと進めやすくなります。
さいごに
豊島区の助成制度は、住宅修繕・リフォーム資金助成を中心に、省エネ・耐震・バリアフリー・マンション管理・不燃化と分野が広く、担当課も分かれています。施工業者に条件がある制度や、事前申請型と事後申請型が混在していることもあり、制度選びと業者選び、申請のスケジュールを同時に考えることが大切です。
事前申請型の制度で先に着工してしまうと、あとから申請することはできません。見積りを依頼するタイミングで、施工会社にも助成金の利用を前提としている旨を伝えておきましょう。
エスケイでは、間仕切りの新設や間取り変更、窓の断熱改修にともなう壁・天井の復旧工事、耐震補強後の内装復旧、クロスの貼替え、マンション共用部や店舗・事務所の内装改修などを承っております。
助成制度の活用を前提としたリフォームについても、工事範囲の検討や工程の組み方を含め、お気軽にご相談ください。

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