【2026年度版】荒川区で使えるリフォーム助成金・補助金まとめ

リフォームや内装工事で使える支援制度は、国や東京都だけではありません。荒川区も、省エネ・耐震・防災・バリアフリーなど、住まいの機能を高める工事に対して独自の助成制度を用意しています。
区の制度は、国や都の制度と対象が重ならなければ併用できるものも多く、うまく組み合わせれば工事費の負担を大きく減らせます。一方で、担当課が制度ごとに分かれていて全体像がつかみにくいのも事実です。
この記事では、2026年度(令和8年度)に荒川区内で使えるリフォーム関連の助成制度を、分野ごとに整理して解説します。
>>東京都全域のリフォーム助成金制度を比較したい方はこちらの記事をご覧ください
>>全国で使えるリフォーム補助金・減税制度についてはこちらの記事をご覧ください

目次
荒川区のリフォーム助成金の特徴は?
リフォームで使える支援制度は、「国」「東京都」「区市町村」の3つの層に分かれています。荒川区の制度は、このうち一番身近な層にあたります。
区の制度には、国や都の制度とは違ういくつかの特徴があります。
- 対象範囲が広い:省エネだけでなく、耐震・不燃化・防犯・バリアフリー・空き家など、地域の課題に沿った制度が並んでいる
- 金額は小さめ:1件あたりの助成額は国や都より控えめだが、そのぶん要件がシンプルで使いやすい
- 申請のタイミングが制度ごとに違う:工事完了後に申請する制度と、着工前の申請が必須の制度が混在している
- 区内業者の優遇がある:区内業者から購入・施工した場合に助成の上限額が引き上げられることがある
制度ごとに申請のタイミングが違うため、工事の計画段階でどの制度を使うかを決めておくことが重要です。
着工後では申し込めない制度があるほか、事後申請の制度でも領収書の記載内容に条件があります。
2026年度の荒川区リフォーム助成金【早見表】
2026年度(令和8年度)に荒川区で使える、リフォーム・内装工事に関連する主な制度を一覧にまとめました。
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制度名 |
対象となる工事・設備(例) |
申請時期 |
担当課 |
|---|---|---|---|
|
令和8年度エコ助成事業 |
高断熱窓・ドア、断熱材、節水トイレ、太陽光発電、蓄電池、LED照明など全12項目 |
工事完了後 |
環境課 |
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木造・非木造建物耐震化推進事業 |
耐震診断、耐震補強設計、耐震補強工事、建替え、除却 |
着工前 |
住まい街づくり課 |
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緊急輸送道路沿道建物耐震化推進事業 |
沿道建築物の耐震診断、耐震補強設計、耐震補強工事、建替え、除却 |
着工前 |
住まい街づくり課 |
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耐震シェルター等設置支援事業 |
耐震シェルター・防災ベッドの購入と設置工事 |
着工前 |
住まい街づくり課 |
|
不燃化特区整備促進事業 |
不燃化特区内の古い木造建物の解体・建替え |
着工前 |
住まい街づくり課 |
|
空き家利活用事業補助金 |
空き家を地域貢献事業に活用するための改修工事 |
着工前 |
住まい街づくり課 |
|
古い空家の解体費助成 |
老朽化した空き家の解体工事 |
着工前 |
住まい街づくり課 |
|
介護保険住宅改修 |
手すり設置、段差解消、床材変更、扉・便器の取替えなど |
着工前 |
介護保険課 |
|
高齢者住宅改修給付事業 |
浴槽・流し・洗面台の取替え、便器の洋式化、手すり設置など |
着工前 |
介護保険課 |
|
住まいの防犯対策補助金交付制度 |
防犯カメラ、補助錠、防犯フィルム、ドアホン等の設置 |
設置完了後 |
生活安全課 |
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住宅増・修築資金融資あっ旋事業 |
増築、修繕、模様替え、アスベスト除去等の改修工事 |
契約前 |
住まい街づくり課 |
|
住宅建替え資金融資あっ旋事業 |
老朽住宅を除却しての建替え・住宅取得 |
除却前 |
住まい街づくり課 |
※助成金は予算上限に達した時点で受付終了となります
※年度ごとに制度内容が変わるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください
省エネ・断熱リフォームに関する制度
荒川区の省エネ系の助成は、「エコ助成事業」という一つの制度にまとめられています。
令和8年度エコ助成事業
令和8年度エコ助成事業とは、ゼロカーボンシティの実現に向けて、省エネルギー・創エネルギー機器等を設置した方に購入費用の一部を助成する制度です。かつて分かれていた省エネ家電助成・エコ助成・ZEH助成が統合され、全12項目が一つの制度で扱われています。
対象となるのは、次のいずれかに該当する方です。
- 個人:区内の対象住宅に住民票を置き、居住している方(戸建住宅の所有者・借主、分譲マンションの区分所有者、賃貸マンション・アパートの借主等)
- 集合住宅:区内に2戸以上の住戸を有する集合住宅を一棟所有する方、または管理組合
- 事業者:区内に事業所を有する方(所有者・借主)※「直管型LED照明器具への改修」のみ対象
対象になる機器・工事は次の12項目です。
- 太陽光発電システム:住宅に太陽光発電システムを設置する工事
- 燃料電池装置(エネファーム):ガスから電気と熱をつくる家庭用燃料電池を設置する工事
- 蓄電システム:家庭用蓄電池やV2H機器を設置する工事
- 高断熱窓:内窓の設置や外窓の交換など、窓の断熱性能を高める改修工事
- 高断熱ドア:玄関ドア等を断熱性能の高い製品に交換する改修工事
- 断熱材の設置:天井・外壁・床などに断熱材を入れる工事
- 節水トイレ:既存の便器を節水型のトイレに交換する改修工事
- 宅配ボックス:住宅や集合住宅の共用部分に宅配ボックスを設置する工事
- 省エネエアコン:省エネ性能の高いエアコンへの買替えまたは新設
- 省エネ冷蔵庫:省エネ基準達成率105%以上の冷蔵庫への買替え
- 直管型LED照明器具:既存の直管型蛍光灯をLED照明器具に交換する工事
- ZEH等:ZEH、東京ゼロエミ住宅、LCCM住宅の新築または購入
助成額
助成額は項目ごとに設定されており、荒川区内の業者から購入・施工した場合は、区外業者を利用した場合より上限額が高くなります。
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助成項目 |
助成額 |
上限(個人・区内業者) |
上限(個人・区外業者) |
|---|---|---|---|
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太陽光発電システム |
出力1kWあたり2万円 |
30万円 |
25万円 |
|
燃料電池装置 |
本体費用(税抜) |
15万円 |
10万円 |
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蓄電システム |
蓄電容量1kWhあたり5千円 |
15万円 |
10万円 |
|
高断熱窓 |
本体費用(税抜)の1/2 |
15万円 |
10万円 |
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高断熱ドア |
本体費用(税抜)の1/2 |
15万円 |
10万円 |
|
断熱材の設置 |
本体費用(税抜) |
20万円 |
15万円 |
|
節水トイレ |
本体費用(税抜)の1/2 |
5万円 |
3万円 |
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宅配ボックス |
本体費用(税抜)の1/2 |
5万円 |
3万円 |
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省エネエアコン |
対象経費の1/2 |
2~5万円/台 |
1~3万円/台 |
|
省エネ冷蔵庫 |
本体費用(税抜)の1/4 |
5万円 |
3万円 |
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直管型LED照明器具 |
本体費用(税抜)の1/2 |
35万円 |
30万円 |
|
ZEH等 |
一律25万円 |
- |
- |
集合住宅(一棟所有・管理組合)の場合は、別途、対象設備ごとに補助上限額が設定されています。詳しくは公式ページをご確認ください。
申請にあたっての注意点
エコ助成事業は、施工と支払いがすべて完了したあとに申請する事後申請の制度です。工事前の申請はできないため、機器を購入する前にカタログ等で助成要件を満たしているかを確認しておく必要があります。
そのほか、次の点にも注意が必要です。
- 助成対象は原則として機器の本体費用のみ(税抜)で、施工費や既設機器の処分費は対象外。ただし省エネエアコンのみ、工事費・リサイクル料・収集運搬料も対象に含まれる
- 区内業者かどうかは、領収書・内訳書の発行者住所が荒川区内と記載されているかで判断される
- 領収書と内訳書は、本体費用と施工費用の内訳が明記されたものが必要
- 申請者情報・領収書の宛名・口座名義はすべて同一名義であること
- 特別区民税・都民税および国民健康保険料を滞納していないこと
- 受付は予算額に達した時点で受付終了
- 節水トイレ、宅配ボックス、省エネ冷蔵庫は令和8年度をもって終了予定
高断熱窓・高断熱ドアや断熱材の設置は、開口部まわりや壁・天井の下地を触るため、内装の解体と復旧がセットで発生します。
とくに断熱材の施工は、ボードを一度剥がして充填し、あらためて下地を組み直して仕上げるという流れになるため、見積りの段階で復旧工事の範囲まで含まれているかを確認しておくと安心です。
参考:荒川区 令和8年度エコ助成事業(公式)
耐震化に関する制度
荒川区は木造住宅が密集する地域を抱えており、耐震化への支援が手厚く用意されています。エコ助成事業とは異なり、いずれも申請前に区への相談が必要な点に注意が必要です。
木造・非木造建物耐震化推進事業
木造・非木造建物耐震化推進事業とは、区内の建物の耐震化を進めるために、耐震診断から補強設計、耐震補強工事、建替え、除却までの費用の一部を補助する制度です。
令和8年度からは、障害者が居住する戸建て住宅に対する加算措置が新たに始まりました。
対象となるのは、次の建物です。
- 木造(旧耐震):昭和56年5月31日以前に建築された建物
- 木造(新耐震):昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに建築された、2階建て以下で在来軸組工法の建物
- 非木造(旧耐震):昭和56年5月31日以前に建築された建物
建物の種類としては、戸建住宅等、賃貸アパート、分譲マンション、賃貸マンションがそれぞれ区分されており、区分ごとに補助率と限度額が設定されています。
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 耐震診断:建物の耐震性能を専門家が調査し、構造評点を算出する
- 耐震補強設計:診断結果にもとづいて補強方法を設計する
- 耐震補強工事:壁の補強や接合部の金物設置などを行う工事
- 防火耐震補強工事:不燃化特区内で、耐震化とあわせて防火性能を高める工事
- 耐震建替え工事:既存建物を除却して耐震性のある建物を新築する工事
- 除却工事:耐震性の不足する建物を取り壊す工事
補助額
補助率や限度額は、建物の種類や工事内容によって異なります。また、高齢者世帯・障害者等に対する加算措置や、不燃化特区内の建物を対象とした補助も設けられています。
補助を受けるには各種要件があるため、申請前に必ず区への相談が必要です。担当者の現地確認等により、補助対象となるかどうかが判定されます。
詳しい補助率・限度額については、区の公式ページをご確認ください。
参考:荒川区 木造・非木造建物耐震化推進事業(公式)
緊急輸送道路沿道建物耐震化推進事業
緊急輸送道路沿道建物耐震化推進事業とは、災害時の避難路・輸送路となる緊急輸送道路について、沿道の建物が倒壊して道路がふさがれるのを防ぐため、耐震化にかかる費用を補助する制度です。令和8年度から補助額が増額されました。
対象となるのは、緊急輸送道路(一般緊急輸送道路・特定緊急輸送道路)に敷地が接する建築物のうち、次のすべてに該当するものです。
- 新耐震基準が導入される前に建築された建築物であること
- 道路の幅員に応じて定められた高さを超える建築物であること
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 耐震診断:沿道建物の耐震性能を調査する
- 耐震補強設計:診断結果にもとづいて補強方法を設計する
- 耐震補強工事:建物の耐震性能を高める工事
- 耐震建替え工事:既存建物を除却して、耐震性のある建物を建設する工事
- 除却工事:耐震性の不足する沿道建物を取り壊す工事
補助額
補助率や限度額は、建物の種類や工事内容によって異なります。
自分の建物が対象かどうかは、区が公開している路線図や東京都耐震ポータルサイトの地図で確認できます。申請前に必ず区の担当者への相談が必要です。
参考:荒川区 緊急輸送道路沿道建物耐震化推進事業(公式)
耐震シェルター等設置支援事業
耐震シェルター等設置支援事業とは、資金面などの事情から建物全体の耐震化が難しい高齢者や障害のある方に向けて、耐震シェルターや防災ベッドの設置費用を補助する制度です。
建物そのものを補強するのではなく、就寝場所などに安全な空間を確保するという考え方の支援です。
対象となるのは、次の建物と申請者です。
- 昭和56年5月31日以前に建築された木造の戸建住宅
- 昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに建築され、耐震診断の結果で構造評点が1.0未満となった住宅
- 申請者は、65歳以上の高齢者のみの世帯に属する方、世帯全員が特別区民税・都民税を課税されていない世帯に属する方、または障がい者手帳等をお持ちの方・要介護/要支援の認定を受けている方
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 耐震シェルターの設置:住宅の一室に、倒壊時の空間を確保する装置を設置する工事
- 防災ベッドの設置:就寝場所に、倒壊物から身を守る枠組みを備えたベッドを設置する工事
補助額
耐震シェルター等の購入および設置工事に要する費用の10分の9で、限度額は50万円です。設置は建物の1階が原則となります。こちらも申請前に必ず区の担当者への相談が必要です。
参考:荒川区 耐震シェルター等設置支援事業(公式)
不燃化・空き家に関する制度
木造住宅が密集する地域の不燃化と、空き家の適正な管理・活用を進めるための制度です。建物単位の工事が中心になるため、解体や建替えを検討している所有者向けの内容になります。
不燃化特区整備促進事業
不燃化特区整備促進事業とは、不燃化特区に指定された地域で、古い木造建物の建替えにかかる費用の一部を助成する制度です。まちの燃えにくさを表す「不燃領域率」を引き上げることを目的としています。
対象となるのは、次の建物です。
- 不燃化特区に指定された荒川・南千住地区、町屋・尾久地区にある建物
- 耐用年数の3分の2を経過した木造建築物(住宅の場合は築15年以上)
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 解体工事:古い木造建物を取り壊す工事
- 建替え工事:解体後に耐火・準耐火建築物を建設する工事
助成額
- 解体工事費:延べ面積1㎡あたり26,000円(延べ面積500㎡まで)
- アスベスト除去費の加算:解体工事費の上限を超える場合、延べ面積1㎡あたり7,000円(延べ面積500㎡まで)
- 新築する建物の建築設計費・工事監理費の一部
- 新築する建物の建築工事費の一部
このほか、70歳以上を含む世帯とその子世帯等が同居し、高齢者の居住部分が20㎡以上ある場合は1棟につき200万円の加算助成があり、法定外公共物(水路など)の売払いを受けた場合は測量費の助成も受けられます。
内定決定前に解体工事を始めると助成金を受けられないため、必ず着工前に建築主自身が事前相談したうえで申請を行ってください。
参考:荒川区 不燃化特区内で古い木造建物を建替えたい方へ(公式)
空き家利活用事業補助金
空き家利活用事業補助金とは、区内の空き家を活用して地域に貢献する事業を行う場合に、その空き家の改修工事費用を補助する制度です。
内装の改修が補助の中心になる制度で、間取り変更や内装仕上げの工事とも関わりが深い内容です。
対象となるのは、次の建物と申請者です。
- 荒川区内にあり、1年以上空き家であること
- 建築基準法の規定に適合する建築物であること
- 昭和56年5月31日以前に着工した建物は、耐震性があることを証明できること
- 過去にこの補助金を受けていないこと、国や地方公共団体から同様の補助を受けていないこと
- 申請者は区民税・法人税を滞納しておらず、事業を10年以上継続して実施する意思があること
対象になる事業の例は次のとおりです。
- 地域交流事業:地域力の推進や地域交流につながる活動
- 福祉事業:高齢者の介護・介護予防・認知症対策、障害者福祉に係る事業
- 子育て支援事業:保育所の運営、待機児童解消に向けた事業など
- 教育関連事業:生涯学習、文化教育に係る事業
- 防災事業・防犯事業:防災・危機管理に係る事業
- 国際交流・観光事業:国際交流、観光推進に係る事業
- 環境・まちづくり事業:環境配慮やまちの魅力向上につながる活動
- 産業・経営支援事業:区の地域資源を活用する事業、地域経済の活性化につながる事業
補助額
補助対象経費から消費税・地方消費税を除いた額の3分の2で、200万円が限度です。
補助対象経費は、事業の実施に必要な改修工事費(耐震性を確保するための改修工事を含む)の初期経費の全部または一部となります。
参考:荒川区 空き家利活用事業補助金(公式)
古い空家の解体費助成
古い空家の解体費助成とは、災害に強いまちづくりを進めるため、老朽化した空き家を解体する際に費用の一部を助成する制度です。
対象となるのは、次の建物と申請者です。
- 1年以上使用されていないことが確認できること
- 昭和56年5月31日以前に建築されたものであること
- 区が現場調査等により倒壊等のおそれがあると判定したものであること
- 申請者は空家の所有者(個人または宅地建物取引業者を除く中小企業)で、住民税・法人事業税・国民健康保険料等を滞納していないこと
助成額
空家の解体に要する費用(消費税相当額を除く)の3分の2で、1件につき100万円が上限です。
区が『不良住宅』と判定した場合は、延べ面積1平方メートルあたり26,000円(延べ面積500平方メートルまで)を上限とする計算になります。
こちらも申請前に必ず区の担当者への相談が必要です。審査・内定決定より前に解体工事に着手すると、助成が受けられなくなりますので注意しましょう。
参考:荒川区 古い空家の解体費助成(公式)
バリアフリー改修に関する制度
高齢者や介護が必要な方の住まいを対象に、手すりの設置や段差解消などの改修を支援する制度です。
介護保険の制度と区独自の制度の2階建てになっているのが特徴で、どちらも工事前の申請が必須です。
介護保険住宅改修
介護保険住宅改修とは、要支援・要介護の認定を受けた方が住む住宅について、生活しやすくするための改修費用が介護保険から給付される制度です。
対象となるのは、荒川区の介護保険で要介護・要支援の認定を受けている方です。
支給限度基準額20万円は、要支援1~2/要介護1~5の6段階を通じた定額で、要介護度にかかわらず一律です。
支給方法は次の2種類があります。
- 給付券方式:工事前に申請すると、利用者負担割合分の支払いだけで住宅改修を行える
- 償還払い方式:利用者が工事代金をいったん全額支払い、改修後に利用者負担分を除いた金額が支給される
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 手すりの取付け:廊下、階段、浴室、トイレなどへの設置
- 段差の解消:敷居の撤去、床のかさ上げ、スロープの設置など
- 床材の変更:滑りの防止および移動の円滑化のための床材への変更
- 扉の取替え:開き戸から引き戸等への交換、ドアノブの変更など
- 便器の取替え:和式便器から洋式便器への交換
- 付帯工事:上記の工事に付帯して必要となる工事
給付額
上限額は1住宅につき20万円です。上限額内の改修費用に対して、自己負担分(1割から3割)を除く金額が給付されます。上限額を超える金額は全額自己負担となります。
申請は工事の前に行う必要があり、ケアマネジャーが作成する「住宅改修が必要な理由書」などの書類を用意します。
参考:荒川区 介護保険住宅改修(公式)
参考:厚生労働省 福祉用具・住宅改修(公式)
高齢者住宅改修給付事業
高齢者住宅改修給付事業とは、身体機能の低下などにより日常生活に支障がある65歳以上の方に対して住宅改修費を助成する、荒川区独自の制度です。
介護保険の住宅改修ではカバーしきれない部分を補う位置づけになっています。
対象となるのは、給付の種類ごとに次の方です。
- 住宅設備改修給付:要支援1・2または要介護1から5の認定を受け、住宅改修が必要と認められる方
- 住宅設備等新設給付:要支援1・2または要介護1から5の認定を受けた方のうち、1階が以前に工場・店舗・事務所等として使われていて、1階に居室がない方
- 住宅改修予防給付:要介護認定の結果が非該当となった方
- 転倒防止用手すり設置給付:70歳以上の被保険者で、これまで介護認定を受けたことがない方
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 浴槽の取替え:既存の浴槽を、またぎやすい低床タイプ等に交換する工事
- 流し・洗面台の取替え:車椅子での使用に対応した設備に交換する工事
- 便器の洋式化:和式便器を洋式便器に交換する工事
- 1階の床の新設:居室のない1階に床を新設する工事
- 転倒防止用の手すり設置:自宅内で転倒の危険がある箇所への手すり設置
このほか「住宅改修予防給付」は、要介護認定の結果が非該当となった方に対して、介護保険住宅改修(前項)とまったく同じ内容の改修(手すりの取付け・段差の解消・床材の変更・扉の取替え・便器の取替え・付帯工事)を、同じ上限20万円で給付する区分です。
介護保険が使えなかった方の受け皿にあたります。
給付額
支給限度基準額は、改修項目ごとに次のように定められています。
- 浴槽の取替え・新設:37万9千円
- 流し・洗面台の取替え・新設:15万6千円
- 便器の洋式化・新設:10万6千円
- 1階の床の新設:35万円
- 住宅改修予防給付(手すり・段差解消・床材変更・扉の取替え・便器の取替え等):20万円
- 転倒防止用手すり設置給付:6万円
利用者負担は、給付対象となる工事費用のうち1割から3割です(生活保護受給者は全額給付)。支給限度基準額を超える金額は全額自己負担となります。いずれも事前の申請が必要で、工事着手後の申請はできません。
参考:荒川区 高齢者住宅改修給付事業(公式)
防犯対策に関する制度
荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度
荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度とは、住まいの防犯対策のために購入・設置した防犯対策品の費用の一部を補助する制度です。
令和8年度は内容がリニューアルされ、個人宅向けと共同住宅向けの2つの区分が設けられています。
対象となるのは、次の方です。
- 個人宅向け:荒川区に住民登録があり、その住宅に居住している世帯主。令和7年度にこの補助金を利用していないこと
- 共同住宅向け:荒川区内にある共同住宅の所有者・管理者等。設置場所が共用部分であり、令和7年度にこの補助金を利用していないこと
対象になる防犯対策品の例は次のとおりです。
- 防犯カメラ:常時録画するカメラ
- センサーカメラ・センサーアラーム:人が通ったときに作動する機器(個人宅のみ)
- 録画機能付きドアホン:玄関の来訪者を録画できるインターホン(個人宅のみ)
- 錠前・補助錠:玄関や窓の施錠を強化する機器(個人宅のみ)
- 防犯フィルム:窓ガラスを割れにくくするフィルム(個人宅のみ)
- 自動通話録音機能付電話機:特殊詐欺対策として通話を自動録音する電話機(個人宅のみ)
錠前、補助錠、防犯フィルム、センサーカメラ、センサーアラームは合算して申請できますが、録画機能付きドアホン・防犯カメラ・自動通話録音機能付電話機は合算できません。
補助額
補助額は、購入・設置にかかった費用の2分の1で、区分ごとに上限が定められています。
- 個人宅向け・防犯対策品全般:上限15,000円
- 個人宅向け・録画機能付ドアホン:上限17,000円
- 個人宅向け・防犯カメラ:上限30,000円
- 個人宅向け・自動通話録音機能付電話機:上限5,000円
- 共同住宅向け(5戸以下):上限30,000円
- 共同住宅向け(6戸以上):上限150,000円
購入・設置後の事後申請となり、事業者による代理申請はできません。
参考:荒川区住まいの防犯対策補助金交付制度(公式)
融資のあっ旋・利子補給の制度
工事費を直接補助するのではなく、金融機関の融資をあっ旋し、区が利子の一部を負担する制度もあります。
補助金ではないため助成額という形にはなりませんが、まとまった金額の工事では実質的な負担軽減につながります。
住宅増・修築資金融資あっ旋事業
住宅増・修築資金融資あっ旋事業とは、区民が居住する住宅のリフォーム工事を行う場合に、区と契約している金融機関に融資をあっ旋し、区が一定期間、利子の一部を補給する制度です。
外壁塗装や簡易リフォームの工事費に対する補助・助成金ではない点に注意が必要です。
対象となるのは、次の住宅と申込人です。
- 荒川区内にある現在居住している住宅で、住居部分が総床面積の2分の1以上であるもの(申込人が居住する共同住宅の共用部分も対象)
- 申込人の所有でない建物・土地の場合は、所有者の工事承諾が得られたもの
- 対象となる住宅に、現に引き続き1年以上居住している方
- 申込人および同居人が住民税・国民健康保険料(税)を滞納していない、生活保護を受けていないこと
- 申込時の年齢が満20歳以上で、返済完了時の年齢が満80歳以下の方
- 連帯保証人がいること(保証機関と保証契約を締結する場合は不要)
- 申込人および同居人の合計所得金額が1,200万円以下であること
- 現在この融資のあっ旋を受けておらず、この制度の連帯保証人にもなっていないこと
対象になる工事の例は次のとおりです。
- 増築工事:住宅の床面積を増やす工事
- 修築工事:外壁等の修繕や模様替えなど、住宅の居住性を高める工事
- アスベスト除去工事:吹き付けアスベスト等を除去する工事
融資が実行されるのは工事完了後(工事完了届の提出後)です。
あっ旋決定通知の前に工事に着手すると、融資あっ旋を受けられなくなるため、必ず着工前に相談・申し込みを済ませてください。
住宅建替え資金融資あっ旋事業
住宅建替え資金融資あっ旋事業とは、区内の老朽住宅を除却して建替え等を行う方を対象に、住宅の取得に必要な資金の融資をあっ旋し、利子の一部を補給する制度です。
建替え工事費に対する補助・助成金ではない点に注意が必要です。
対象となるのは、次の方です。
- 除却しようとする老朽住宅の所有者またはその親族
- 住民税および国民健康保険料を滞納していない方
- 申込時に満20歳以上満70歳以下で、返済完了時に満80歳以下の方
- 現在この融資のあっ旋を受けて返済中でない方
対象になるケースは次のとおりです。
- 老朽住宅を除却し、その敷地または隣接地に住宅を建設する
- 老朽住宅を除却し、区内の他の土地に住宅を建設する
- 老朽住宅を除却し、区内で住宅を購入する
老朽住宅にあたるかどうかは構造ごとの年限で判断されます。いずれも、老朽住宅から耐震性を満たす耐火建築物への建替え等であることが条件です。こちらも住宅を取り壊す前に申し込む必要があります。
参考:住宅建替え資金融資あっ旋事業(公式)
その他の関連制度
外構や敷地まわりの工事についても、区の助成制度が用意されています。対象となる場所や条件が限定されるため、詳細は担当課への確認が必要です。
|
制度名 |
概要 |
担当課 |
|---|---|---|
|
道路や公園に面した危険なブロック塀等を撤去する費用を助成 |
住まい街づくり課 | |
|
ブロック塀等を撤去して生けがきを造成する費用を助成 |
土木管理課 | |
|
浸水対策として建物の出入口等に止水板を設置する費用を助成 |
土木管理課 | |
|
私道に設置する照明灯の工事費を助成 |
土木管理課 |
申請の流れと注意点
ここまで紹介してきた制度は、手続きの流れによって大きく「事後申請型」と「事前申請型」の2つに分かれます。
事後申請型の流れは次のとおりです。
① 助成要件を満たす製品・工事内容かを事前に確認する
② 契約・施工・支払いをすべて完了させる
③ 必要書類を揃えて区に申請する
④ 審査を経て助成金が交付される
事前申請型の流れは次のとおりです。
① 担当課に事前相談する
② 見積書等を添えて申請し、交付決定を受ける
③ 契約・着工する
④ 工事完了後に実績報告を行い、助成金が交付される
事前申請型の制度で先に工事を始めてしまうと、原則として対象外になります。どちらの型かを工事の計画段階で確認しておきましょう。
そのほか、共通して注意しておきたい点があります。
- 予算に達した時点で年度途中でも受付が終了する
- 住民税や国民健康保険料の滞納があると申請できない制度が多い
- 領収書の宛名、申請者名、口座名義を揃える必要がある
- 国や東京都の制度と、同一の設備・同一の経費で重複して受けることは原則できない
よくある質問【FAQ】
Q. 荒川区・東京都・国、それぞれの補助金にはどんな違いがありますか?
A. 対象範囲・金額・申請のタイミングがそれぞれ異なります。
国・東京都の制度は、省エネや耐震など特定の分野に絞って、比較的大きな金額を助成する傾向があります。一方、荒川区の制度は、防犯・空き家活用・不燃化・バリアフリーなど地域の課題に沿って対象範囲が広く、1件あたりの金額は控えめです。
また、国・都の制度の多くは着工前の事前申込みが原則であるのに対し、荒川区にはエコ助成事業や住まいの防犯対策補助金のように工事完了後に申請できる制度もあります。
Q. 荒川区の助成金と東京都・国の補助金、どちらを優先して使うべきですか?
A. 一般的には、金額の大きい国・東京都の制度を優先的に検討し、荒川区の制度は補完的に使うのがおすすめです。
たとえば省エネリフォームの場合、東京都の制度は荒川区のエコ助成事業より上限額が高く設定されている項目が多くあります。
まず都・国の制度で使えるものを確認し、対象外の設備や、都・国の制度だけでは足りない部分を荒川区の制度で補う、という考え方が負担を抑えやすくなります。
Q. 区外の業者に工事を頼んでも助成は受けられますか?
A. 受けられますが、エコ助成事業では上限額が下がります。
エコ助成事業では、荒川区内の業者から購入・施工した場合と区外の業者を利用した場合で、助成の上限額が分けて設定されています。区内業者かどうかは、領収書・内訳書の発行者住所が荒川区内と記載されているかで判断されます。
さいごに
荒川区の助成制度は、省エネ・耐震・不燃化・バリアフリー・防犯と分野が広く、担当課も分かれています。そのぶん、自分の物件と工事内容に合うものを見つけられれば、国や都の制度と組み合わせて負担を減らすことができます。
重要なのは、工事の計画段階で使える制度を洗い出しておくことです。事前申請が必要な制度で先に着工してしまうと、あとから申請することはできません。
見積りを依頼するタイミングで、施工会社にも助成金の利用を前提としている旨を伝えておきましょう。



















